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　だが、さて。これはジェノバでも名高い『悪の裁判官』ギルス＝ベルゼブブの話。
彼は裁官になるために創り出された。そしてその後、バグを起こした。公平な裁判ではなく、罪人は死んで然るべきと思考する裁官へと変貌を遂げた。
　よって彼の裁きは総じて『死刑』。彼自身が刑を執行していたこともあったが今は違う。大好きな執行官を手に入れ、豊かな生活を手に入れ、彼は成長しつつある。

　こんな日々が、彼が送る日々。
　彼の一日は幕を閉じ、また明日同じ言葉で始まるのだ。そう、「篁、どこですか」。
　この生活はいつまで続くのか、それは誰も知らない。