第4夜【新たな神の使徒】
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『こいつアウトォォオオ!!』
二人が医務室で話をしていた時、突如門番の声が教団内に響き渡る。
「……何、これ」
「アクマが教団に来たって事だ」
『こいつバグだ! 額のペンタクルに呪われてやがる! アウトだアウト!』
「……本当だ……神田?」
シナデが神田に視線を戻した時、既に彼はおらず。
なんと、病室の窓枠に足を掛けていたのだ。
「神田……もしかして、アクマを?」
「あぁ、お前は――「私も、行く」
神田の言葉を遮り、彼を真似て窓枠に足を掛ける。
膝と太ももは覗くが、ギリギリ、パンツは見えていない。
いつも遮るのは神田だったが、今回はシナデが遮ってしまった。それに少し驚く神田。
「……神田……怪我、してるから……」
「やる事ねェと思うけどな……好きにしろ」
「……うん」
二人は窓から跳び、門番の上に降り立った。
門番の前には、白髪の少年が立っている。少年はこちらに気付き、上を見上げた。
「一匹で来るとは、いい度胸じゃねェか」
神田が見下ろして、少年を睨む。
「シナデはここにいろ。怪我の事は、心配するな」
「……了解」
シナデは命令されてしまったので、間を置きながらも頷く。
「ちょっ、ちょっと待って!! 何か誤解されて――」
少年が慌てて否定するが、神田は六幻を抜き、少年の元へ降りながら一太刀浴びせる。
地面が抉れる程の凄まじい威力だが、少年は自らの左腕を変形させて防御していた。
「(あれ、は……)」
「……お前、その腕は何だ?」
少年の異様な左腕に、神田は問いかける。彼は少し間を置いて口を開いた。
「……対アクマ武器ですよ。僕はエクソシストです」
「(エクソ、シスト? じゃあ、彼は……)」
「何? 門番!!」
「いあっでもよ、中身がわかんねェんじゃしょうがねェじゃん! アクマだったらどーすんの!?」
シナデは門番の上で、言い争う男達を見つめていた。
その時、彼女のゴーレムのコール音が鳴り響く。
「……はい、シナデです……」
「リナリーよ。シナデ、今門の上にいるよね?」
「うん、いる……」
通信の相手はリナリー。彼女は監視のモニターを見ているらしく、シナデがここにいる事を知って通信をくれたようだ。
「こっちで状況見てるけど、どう思う?」
「……私は……あの子は、アクマじゃないと、思う……でも……」
「神田が斬っちゃいそうな感じよね……シナデ、何とかして止めてもらえる? その後あの子に色々聞いてみて?」
「了解、止める……」
「ありがとう……貴女もあの子も、怪我しない程度に、ね」
「……うん」
通信を終え、下へ視線を戻した時。案の定神田が、今にも少年に斬りかかる体勢をとっていた。
シナデは胸のペンダントに手を当てて、イノセンスを発動する。
「神幻奏歌……変幻、心弓」
形状変化した弓を構え、神田と少年がいる下方向へ照準を合わせる。
その直後、神田が六幻を構えて走り出した。
シナデは二人がぶつかる間に、一本の矢を射ち込む。
神田の進行方向に矢が放たれたので、彼は地面を蹴って後ろに下がった。
突然の事に二人は矢が飛んできた方向、門番の上を見上げる。
そこにいたシナデは上から跳び、神田と少年の丁度真ん中へと降り立った。
それを見て詰め寄って来たのは、紛れもなく神田の方。
「おいシナデ、お前どういうつもりだ! 上にいろって言っただろ!」
「……リナリーに……止めるように……言われた、から……こうした」
「何?……チッ!」
「(な、何でこっち睨むんですか……)」
神田は腕を組み、舌打ちをかまして少年を睨んだ。
彼の態度は気にせず、シナデは後ろで固まっている少年へ振り返る。
一瞬身体を揺らした少年だが、彼女から殺気を感じない事が分かり、戸惑いながらもこちらを見る。
「……驚かせてしまって、ごめんなさい……アクマとかは、置いといて……貴方は、誰?」
*