決闘

ハイディーンVS怪物Ⅱ・・・

「どうやらロック様達は無事に撃破したようですね………」

「グオオオォォォーーーッ!!」

ロック達が怪物Ⅰを撃破するのを見ながらそう言うハイディーンに対し、怪物Ⅱがそう雄叫びを上げながら襲いかかってくる。

「ッ・・・」

パァァァ・・・

対するハイディーンはメイドの如き軽やかさでかわしながら距離を取り、前方に召喚の魔法陣を展開する。

バサササ・・・ッ!!

「コォーンッ!コォーンッ!!」

次の瞬間、魔法陣が狐のような鳴き声を発する狐色の蝙蝠の魔物、フォクシーバットが無数に召喚され、怪物Ⅱに向かっていく。

「コォーンッ!!コォーンッ!!」

「グオオオォォォーーーッ!?」

無数のフォクシーバットは怪物Ⅱの周りを飛び回り、超音波で怪物Ⅱを混乱させる。

「“ソーンバインド”。」

ズオオオォォォーーーッ!!バシィィィンッ!!

「!?」

そんななか、ハイディーンがそう言った瞬間、怪物Ⅱの足元から黒い茨の蔦が生えてきて、|棘《トゲ》を食い込ませるように怪物Ⅱに絡みつく。

「グオオオォォォーーーッ!!」

怪物Ⅱは拘束を解こうと暴れる。

が、暴れれば暴れる程、“ソーンバインド”のトゲはより深く食い込み、怪物Ⅱを締め上げていく。

「闇よ、左手に。光よ、右手に……」

その間にハイディーンはそう詠唱しながら、左手に闇の魔力を、右手に光の魔力を集約させていく。

「コォーンッ!!コォーンッ!!」

「闇と光は交わりて、彼の者を呑み込め……“カオスティック・ウェーブ”!!!」

「!?」

ズオオオォォォーーーッ!!!

フォクシーバット達が怪物Ⅱから離れた直後、ハイディーンがそう詠唱しながら両手を合わせ、怪物Ⅱに向けた瞬間、闇と光の魔力が合わさって生まれる灰色の光…『混沌』の奔流が解き放たれる。

「グオオオォォ………」

ハイディーンの“カオスティック・ウェーブ”に呑み込まれた怪物Ⅱは次の瞬間、塵一つ残さず消滅した。
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