決闘

「うわっ!?」

地中から放たれた光線をバーナンは驚きながらも紙一重でかわす。

「障壁を張るのと同時に地中に潜ませた“ペルシーレーザー”だ。言っておくが、俺の“ペルシーレーザー”は俺の意思に従って突き進む……!!」

ガラハがそう言った瞬間、“ペルシーレーザー”は軌道を変え、バーナンに襲いかかってくる。

「くっ!!」

対するバーナンは光の身体強化を使い、回避行動に専念する。

「言わなくてもわかっているだろうが、そいつは麻痺性の毒魔法だ。掠り傷一つで全身動けなくする……!!」

ワァァァーッ!!

「おぉーっと!ガラハ選手、ここでレーザーで猛攻を仕掛けてくるー!!バーナン選手、全部避けてるけど、反撃できないのかー!?」

「う~ん……どうしようかなぁ~。」

歓声が湧き、チカミがそう実況するなか、バーナンはそう言いながらかわしていく。

「あ!?」

『!?』

ズガァァァンッ!!

そんななか、“ペルシーレーザー”がバーナンに命中する。

グニャア・・・ッ!!

『!?』

が、次の瞬間、バーナンの姿が歪み、霧散して消える。

「なっ!?」

(消えただと!?)

ワァァァーーーッ!!

「な、なんということでしょう!?ガラハ選手のレーザーが命中したかと思えば、バーナン選手の姿が歪んで消えてしまいましたぁっ!!ガラハ選手の様子からしてガラハ選手の毒魔法の効果ではないのは明らかです!!え?バーナン選手、何処!?」

そのことにガラハが困惑するなか、歓声が湧き、実況のチカミも困惑の声を上げる。

「!?姿を消す魔法なんてあったかしら……?」

「くっ!!」

(一体何処に……!?)

アーシャ学園長が首を傾げながらそう言うなか、ガラハはそう思いながら探し始める。

「後ろにチェックシックスだよぉ~。」

「!?」

そんななか、背後からそう言うバーナンの声が聞こえてくる。

カァァァ・・・ッ!!

振り向くとそこにはバーナンがいて、その周囲には五つの巨大な光球が展開されていた。

「いっくよぉ~。」

「なっ……」

「“ブースデッドバースト”!!!」

ズガガガガガアアアァァァーーーンッ!!

バーナンがそう言った瞬間、五つの光球から極太のレーザーが一斉に放たれる。

ズガガガガガアアアァァァーーーンッ!!

「あっ・・・あぁ・・・」

バーナンの“ブースデッドバースト”を食らったガラハはその場で蒸発する。

「そこまで!勝者、バーナン・ヴォルス!!」

ワァァァーーーッ!!

「決まったーーっ!まさかの逆転勝利ーーーーっ!!あそこから一瞬でひっくり返すなんて、想像できなかったよー!!!」

「えへへ~、どうもぉ~。」

「凄いな。おまえ……見直したぜ……」

若干興奮しながらそう言うチカミの実況に照れるバーナンに対し、“不死結界”の効果で復活したガラハがそう話しかけてきた。
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