決闘

「それでは第一試合に入りたいと思います!互いのチームの代表者は前に出てください!!」

「よし、ロック。行ってこい。」

「思いきりぶっ飛ばしてこい!!」

「気張っていくのよ!!」

「頑張れぇ~。」

「う、うん……」

ネス、ルドカー、キャリー、バーナンからの声援を受けながら前に出る。

「平民が……我らに歯向かったことを後悔させてやる!!」

「ッ・・・」

「それでは!エダセイ・ゴーマンVSロック・シェルタ!試合開始!!」

「丸焼きになれ!“フレイムランス”!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

試合開始と同時にエダセイはそう言いながら“フレイムランス”を乱射してくる。

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

「おぉーとっ!!傲慢先輩、試合開始と同時に炎の中級魔法、“フレイムランス”を乱射してきたぁっ!!おかげでロック君の姿が煙で見えません!!」

「中級魔法を瞬時に大量に展開できるのは評価したいけど、構成が少し雑ね。おまけに狙いもデタラメ。あれじゃ場合によってはただ無駄に魔力を無駄遣いするだけで実戦で生き残るのは難しそう……」

「尚、バトルフィールドは“不死結界”が展開されているので生死の心配はございません!!安心してください!!」

「はぁ……はぁ……どうだ……落ちこぼれの平民……」

「息が切れきれですねぇ~。」

ドンッ!!

『!?』

「………」

そんななか、エダセイの“フレイムランス”の乱射でできた煙の中から風を纏ったロックが飛び出してくる。

ワァァァーッ!!

「なっ!?」

「おぉーとっ!!ロック君!!傲慢先輩が起こした煙の中から風を纏いながら飛び出してきたぁっ!!見たところ、無傷だぁっ!!」

「あれは身体強化と風の属性変化を組み合わせたものね。エダセイ君の質の悪い魔法はあの風で防いだとみて、間違いないわね。おまけに風の特性でスピードも出るわ。」

「く、くそっ!!」

エダセイは悪態を吐きながら魔法を放とうとする。

が、最初の“フレイムランス”の乱射で大幅に魔力を消費したことと動揺のせいで上手くいかない。

キュウウウ・・・ッ!!

その隙にロックは身体に纏った風を右掌に集束させる。

「“テンペストナックル”!!」

「!?」

ブアアアァァァーーーッ!!

ロックがそう言いながら風を集束させた拳でエダセイの腹を殴った瞬間、風が暴風となってエダセイを吹き飛ばす。

「うわあああぁぁぁーーーっ!?」

ドカァァァンッ!!

「ガッ・・・はぁ・・・」ガクッ!!

「そこまで!勝者、ロック・シェルタ!!」
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