派閥との諌かい

「なっ……」

「……この程度も反応できないとは拍子抜けも良いところだな。これじゃあ、ここにいるキャリー達三人の方がまだ強いし。戦場における生存率も高いぞ。」

そのことに茶髪男子生徒が驚愕するなか、ネスはキャリー達を見ながらため息混じりにそう言う。

「なっ!?俺が落ちこぼれより弱いだと」

「やめたまえ。エダセイ君。みっともない。」

そんなネスに再度、噛みつこうとする茶髪男子生徒、エダセイ・ゴーマンに対し、『精愛』はそう言って制止しようとする。

「『精愛』様!!この女は今、あなたや我々を侮辱したのですよ!!どちらが真に優れているのか、はっきりとわからせるべきです!!」

「そうですよ!!」

「こいつらは少しだけ魔法が上手くなって調子に乗っているんです!!そんな奴らに自分達の愚かさをわからせてやるべきです!!!」

「君達は……」

が、改めてそう意見するエダセイや他の派閥生徒に対し、『精愛』はため息混じりにそう言う。

「まぁまぁWWW落ち着いてよWWW皆WWW」

そんななか、派閥の奥から黒髪に白のメッシュが入った男子生徒が草を生やしながら現れる。

「リョウ君……」

「ここでいがみ合っても解決しないしWWWここは一つ、五対五で決闘をやって、負けた方が勝った方の要求を呑むってのはどうよ?WWW」

「それなら我々も異論はありません。」

「そうしましょう!!『精愛』様!!」

笑顔でそう提案する黒白草男子生徒、リョウ・アイダの提案にエダセイや他の派閥生徒達も賛同する。

「君達はまったく……すまないが、それで良いかい?嫌なら断ってくれて構わないんだが……」

そんなリョウ達の提案に再度、頭を抱えながらそうネス達に確認する。

「WWW」ニヤニヤ

(!?こいつ、転生者…それも『運命の断片達』の一人か……)

「わかった。そっちの申し出に乗ろう。」

対するネスはリョウが『運命の断片達』の一人だと見抜きながらリョウの提案に乗った。
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