「さて、それじゃあ、次は属性変化のコントロールの訓練に入るが三人とも。自分達の得意属性はわかるか？」

「「「ううん。わからない。」」」ﾌﾙﾌﾙ

「だろうな。」

「一応これを用意して正解だったねぇ～♪」ｽｯ

自分の問いに首を振りながら速答するキャリー達三人にネスがそう言うなか、ルナティックは笑顔でそう言いながら何枚かの紙を取り出す。

「？ルナティックさん。その紙は何ですか？」

「「「「「「？」」」」」」

その紙を見ながら、クミは首を傾げながらそう尋ね、キャリー、ロック、バーナン、ルドカー、ハイディーン、ミアの六人も首を傾げる。

「フフフ……これはちょっと特殊な紙でね。ネスちゃん。」

「あぁ……」

ルナティックは笑顔でそう答えながら一枚をネスに手渡し、ネスはそう返事しながら受け取った紙に魔力を流し込む。

クシャッ！！

すると次の瞬間、紙に皺（シワ）が入る。

「「「「「「！？」」」」」」

「オォッ！！」ｷﾗｷﾗ

「このように雷の質が強ければ、紙に皺が入る。」

「火だったら燃える、水だったら濡れる、土だったらボロボロに崩れる、風だったら切れる、光だったら光り輝く、闇だったら黒く染まる……といった感じで自分が得意な属性がわかる特殊な紙なんだよ。」

「す、凄い……」

「そんな紙、見たことも聞いたこともねぇぞ。」

紙についてのネスとルナティックの説明に対し、クミとルドカーはそう言う。

(まぁ、『楽園』に生えている木の葉っぱから造った紙だからねぇ～。)

「三人とも。さっき、覚えたやり方で魔力を流してみろ。」

ルナティックが密かにそう思うなか、ネスはそう言いながらキャリー達三人に紙を手渡す。

「なぁ。俺にもその紙、くれねぇか？」

「ネス様。私にも。」

「ワタシモォ～♪」

「で、できれば、私も一枚、欲しいかな。」

「……まぁ、余ってるから別に良いけど……」

「ミアちゃんはともかく、ルドカー君とハイディーンちゃん、クミ先生はわかってるようなもんなのに……」

ネスとルナティックはそう言いながらルドカー、ハイディーン、ミア、クミの四人にも紙を手渡した。