基礎魔法とネスの気紛れ
その後、ネスが他の三人の平民の生徒と共に受けた選択科目、基礎魔法の授業はボロボロの教室で恐らく新人だろう眼鏡をかけた女教師が黒板に初級魔法の式や自分で調べてきたのだろう魔力のコントロールのやり方を書き、それを写すだけという酷いものだった。
キーンコーンカーンコーン
「は、はい。で、では、今日の授業はここまでです。な、何かあったら何時でも聞きにきていいからね。大丈夫!!頑張り続ければ、努力は実を結ぶから!!!」
新人教師はそう言いながら教室を出ていく。
「……おまえら、よくこんな授業を平気で受けれるな……」
「別に平気って訳じゃないんだけどねぇ~」
「あんなので魔力のコントロールが身に付く訳ないでしょ!!せめてもう少し綺麗に書いてほしいわ!!!」
「まぁ、あの先生も一生懸命にやってるのはわかってるんだけどねぇ~」
少しげんなりしながらそう言うネスに対し、黒髪の男子生徒が苦笑いしながらそう言うなか、水色のツインテールの女子生徒は憤慨しながら、茶髪の小太りの男子生徒はのほほんとした感じでそう言う。
その後、黒髪の男子生徒、ロックから話を聞いたところ、家計の事情とかで小さい頃からの教育を受けられなかった自分達、平民しか取らない基礎魔法の授業は研究の合間で教えている教師達は誰も担当したくなく、大抵は新人か窓際に押しつけられているらしい。
「生徒の殆んどが小さい頃から教育を受けていた貴族でカリキュラムもそいつらに合わせて組まれる。自分の研究を援助してくれるかもしれない貴族との繋がりを持てない基礎魔法の授業は誰も担当したくないって訳さ。基礎を一から教えてくれるって聞いたから無理して入ったのに蓋を開けてみれば、とんだ格差社会だったよ。」
「………」
「「………」」
失望した表情でそう言うロックの説明をネスが黙って聞くなか、ツインテールと小太りも失望した暗い表情を浮かべる。
「……(ボソッ)やはり首領の言う通り、世界はリセットされるべきだな……」
「ん?今、何か言った?」
「別に何も。」
「?」
「ねぇ。君はどうしてこの授業を取ったの?」
ツインテールが首を傾げるなか、小太りも首を傾げながらそう尋ねてくる。
「ただ単位を取るために取っただけだ。それと魔力のコントロールを身に付けたいなら、少し教えてやろうか?」
「「!?」」
「!?いいの!?」
「あぁ……まずは魔力を感じ取れなきゃ話にならんからな……ロック。頭を貸せ。」
「え?」
ネスはそう言いながらロックの頭の上に手を置き、ロックの体内の魔力回路と繋いで魔力を流し、循環させる。
「あれ?なんか温かいものが身体の中を駆け巡って……?」
「それがおまえの魔力だ。今は私が魔力を流して循環させている。その感覚をよく覚えるんだ。」
ネスはその後、ツインテールと小太りにも同じように魔力を流し、感覚を覚えさせる。
「それじゃあ、次は訓練がしやすい場所に移動するか。“転移”。」
「「「!?」」」
ネスはそう言いながら三人を連れて、学園の近くにある森の中に転移した。
キーンコーンカーンコーン
「は、はい。で、では、今日の授業はここまでです。な、何かあったら何時でも聞きにきていいからね。大丈夫!!頑張り続ければ、努力は実を結ぶから!!!」
新人教師はそう言いながら教室を出ていく。
「……おまえら、よくこんな授業を平気で受けれるな……」
「別に平気って訳じゃないんだけどねぇ~」
「あんなので魔力のコントロールが身に付く訳ないでしょ!!せめてもう少し綺麗に書いてほしいわ!!!」
「まぁ、あの先生も一生懸命にやってるのはわかってるんだけどねぇ~」
少しげんなりしながらそう言うネスに対し、黒髪の男子生徒が苦笑いしながらそう言うなか、水色のツインテールの女子生徒は憤慨しながら、茶髪の小太りの男子生徒はのほほんとした感じでそう言う。
その後、黒髪の男子生徒、ロックから話を聞いたところ、家計の事情とかで小さい頃からの教育を受けられなかった自分達、平民しか取らない基礎魔法の授業は研究の合間で教えている教師達は誰も担当したくなく、大抵は新人か窓際に押しつけられているらしい。
「生徒の殆んどが小さい頃から教育を受けていた貴族でカリキュラムもそいつらに合わせて組まれる。自分の研究を援助してくれるかもしれない貴族との繋がりを持てない基礎魔法の授業は誰も担当したくないって訳さ。基礎を一から教えてくれるって聞いたから無理して入ったのに蓋を開けてみれば、とんだ格差社会だったよ。」
「………」
「「………」」
失望した表情でそう言うロックの説明をネスが黙って聞くなか、ツインテールと小太りも失望した暗い表情を浮かべる。
「……(ボソッ)やはり首領の言う通り、世界はリセットされるべきだな……」
「ん?今、何か言った?」
「別に何も。」
「?」
「ねぇ。君はどうしてこの授業を取ったの?」
ツインテールが首を傾げるなか、小太りも首を傾げながらそう尋ねてくる。
「ただ単位を取るために取っただけだ。それと魔力のコントロールを身に付けたいなら、少し教えてやろうか?」
「「!?」」
「!?いいの!?」
「あぁ……まずは魔力を感じ取れなきゃ話にならんからな……ロック。頭を貸せ。」
「え?」
ネスはそう言いながらロックの頭の上に手を置き、ロックの体内の魔力回路と繋いで魔力を流し、循環させる。
「あれ?なんか温かいものが身体の中を駆け巡って……?」
「それがおまえの魔力だ。今は私が魔力を流して循環させている。その感覚をよく覚えるんだ。」
ネスはその後、ツインテールと小太りにも同じように魔力を流し、感覚を覚えさせる。
「それじゃあ、次は訓練がしやすい場所に移動するか。“転移”。」
「「「!?」」」
ネスはそう言いながら三人を連れて、学園の近くにある森の中に転移した。