ダンブルドア帝立魔導学園

廊下・・・

「ん?」

「………」

グラウンドへと向かう途中、向こう側から某大学病院の大回診のような生徒の集団が現れる。

(なんだ?こいつら……少し邪魔だな……)

「やぁ。久しぶりだね。ルドカー君。」

ネスがそう思いながら怪訝な表情を浮かべるなか、集団の先頭を歩く、首にスカーフを巻いた金髪のイケメソが笑顔でそうルドカーに話しかけてくる。

「あん?おまえは……」

「フフ……僕達の間で堅苦しい挨拶はいらないだろ。それより、僕の倶楽部に入る返事はそろそろ貰えそうかな?」

「おい。『神童』と『精愛』が会話してるぞ。」

「あの二人が手を組んだら、もうこの学園内では敵無しだな。」

若干面倒臭そうな表情を浮かべながらそう言うルドカーに対し、偶々、近くにいた他の生徒から『精愛』と呼ばれたイケメソは笑顔でそう催促する。

「……何の話だか知らねぇな……」

対するルドカーは表情を一切変えずにそう言う。

「フフ……またそれか……まぁいいさ。良い返事がくるのを期待しているよ。我が友よ………」

『精愛』はそう言いながら集団を率いて、ルドカーとネスの横を通り過ぎる。

「………知り合いか?」

「いいや。あんな面倒臭そうな奴、知り合いに持った覚えがねぇ。」

「そうか………」

集団が去っていった後、二人はそう話しながらグラウンドへと向かった。





グラウンド・・・

「僕が考案した魔法式に基づけば魔力消費量を三割、軽減させることができ、威力も損なうことなく放てます……“フレイムランス”!!」

「………」

魔法実技の授業は実技を教えてもらうのではなく、生徒が独自に考案した魔法式等の研究成果を発表し、実技担当の教師や他の生徒から意見を貰うというものだった。

尚、ネスは今回が初参加なので見学のみである。

「ふぅ……次は選択科目だな……おまえ、何を選択したんだ?」

「基礎魔法だな。」

魔法実技の授業が終わった後、そう尋ねるルドカーに対し、ネスはそう答える。

「マジか。おまえ、絶対後悔するぞ。」

「?」
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