絶望の少女

異世界、『テイターリア』、とある森・・・

ピキキ・・・パリィィィンッ!!

スタッ!!

魔法世界、『テイターリア』にある森の中にて、空間がガラスのように割れ、中からネスが飛び出してくる。

シュウウウ・・・

「さてと、まずは奴隷商辺りでも探すか。」

その後、割れた空間が逆再生のように修復されるなか、ネスはそう言いながら歩き始めた・・・





十五分後・・・

「へへへ……」

「なかなかの上玉だな……」

「………」

それから十五分後、ネスは人拐いと思われる十五人の男達に取り囲まれる。

(ふむ。生かして情報を聞き出すのは一人で良いか……)

「おい。わかってるとは思うが傷物にはするなよ。大事な商品だからな。」

「あ、味見くらいは良いでしょ。」ガシッ!!

ネスが男達を見渡しながらそう考えるなか、そう言うリーダー格の男にそう言いながら、スキンヘッドの男が背後からネスの肩を掴んでくる。

「こいつで良いか。」ガシッ!!

「へ?」

ドカァァァンッ!!

「ぐへっ!?」

が、ネスはそう言いながらスキンヘッドの手を掴み、背負い投げの要領で投げ飛ばす。

「少しの間、寝てろ。」

ドカッ!!

「ブッ!?」

投げ飛ばした後、ネスはそう言いながらスキンヘッドの腹を思いきり踏みつける。

それにより、スキンヘッドは泡を吹きながら気絶する。

「トレース・オン。」

パァァァ・・・

その後、ネスはそう言いながら一本の片手剣を投影し、構える。

「な、なんだ!?このガキ、何処から剣なんて出しやがった!?」

「狼狽えるな!!剣があったところで相手はガキ一人、纏めてかかれぇっ!!!」

『おぉーーーっ!!』

そう言うリーダー格に答えながら、男達はナイフや棍棒を持ち、ネスに襲いかかった。





十分後・・・

「・・・温い・・・」

十分後、物言わぬ屍となった男達(スキンヘッド以外)を見下ろしながら、ネスはそう言って吐き捨てる。

そんな彼女には一切の返り血も浴びていない。

「起きろ。」

ブンッ!!ビシャッ!!

「ぶべっ!?」

ネスはそう言いながら片手剣を振るい、刃に付いた男達の血をスキンヘッドにぶっかけて起こした。
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