闇の使者達

街中、無人の建物、屋上・・・

「イイ感じだ……俺の“力”が強くなっていくのがわかる………」

国内で一翔達と怪人達がそれぞれで戦闘を開始するなか、怪人達が暴れたことによって抱かせた、国民達の恐怖心から生まれるマイナスエネルギーを吸収しながら、ゼウスはそう言う。

ザッ×4!!

「ん?」

「「「「………」」」」

そんなゼウスに対し、背後からノゾミ、阿号、にとり、カオリの四人が歩み寄る。

四人共、静かに怒りの表情を浮かべながら、ゼウスを睨み付ける。

「フフフ……まさか、俺の所も四人もスーパーヒーローが来てくれるとはな……はぁっ!!」

バチバチバチィィィンッ!!

ゼウスはそう言いながら、ドラゴンズデュアルセイバーから黒い雷を放ってくる。

「「「「ッ!!」」」」

その黒い雷に対し、四人はすぐさま身構える。

パキィィィンッ×3!!

「「「「!?」」」」

「「「・・・」」」

が、ゼウスが放った黒い雷は次の瞬間、上級ホラー ブケリ、ファントムオーガ、バットファンガイア・リボーンに変わる。

「……ノゾミ……」

「怪人達は私達に任せて。」ガチャンッ!!

「いくよ。ソングベルト。」ガチャンッ!!

『OK。Master。』

ゼウスがマイナスエネルギーを使って、新たに生み出した三体の怪人を見て、阿号とにとりとカオリはそう言いながら前に出て、にとりとカオリはアクアドライバーとソングベルトを装着する。

装着した後、カオリは腰に出現したディスクケースから一枚のディスクを取り出し、バックルの蓋を開けて、ディスクをセットして、再び閉じる。

『music,stand by』

「変身!!」

「変・・・身!!」

『loading song!!』

『(chorus)ペガサス♪遠い宙♪』

『(chorus)グローリア♪届くように♪』

『君のつけた足跡は♪長い雨に消えたよ♪』

『なつかしい声♪やさしさは♪いつか星になるでしょう♪』

『夏は一瞬の♪鼓動で時を打つ♪』

『私は生まれた♪』

パキィィィンッ×3!!

次の瞬間、にとりとカオリはアクアとソングに変身し、阿号は戦闘モードに変わる。

「「「はあああぁぁぁーーーっ!!」」」

「「「グオオオォォォーーーッ!!」」」

変身した後、阿号、アクア、ソングの三人は三体の怪人達と戦闘を開始する。

「……ありがとう……」

「ふん……」

「………」スッ

そんな三人に対し、ノゾミはそう言った後、ゼウスを睨み付けながら、懐からエボルトラスターを取り出しながら歩み寄る。

シャキンッ!!

「ネクサァースッ!!」

パキィィィンッ!!

次の瞬間、ノゾミはネクサス・ジュネッスブルー(人間サイズ)に変身する。

「フッ・・・うおおおぉぉぉーーーっ!!」

「“シュトロームソード”!!はあああぁぁぁーーーっ!!」

変身したネクサスを見て、ゼウスはそう言いながら、ドラゴンズデュアルセイバーを構えながら突っ込んできて、ネクサスも右腕のアローアームドネクサスから“シュトロームソード”を形成しながら、そう言いながら突っ込む。

ガキィィィンッ!!

次の瞬間、ネクサスの“シュトロームソード”とゼウスのドラゴンズデュアルセイバーがぶつかり合い、鍔迫り合いになる。

「フッ!!」

「!?」

その直後、ゼウスは封印される前よりも上がったパワーでネクサスの“シュトロームソード”を押さえ込み、“シュトロームソード”に反るようにドラゴンズデュアルセイバーで斬りかかる。

「くっ!!」

ネクサスはその攻撃をなんとかかわし、距離を取ろうとする。

「はぁっ!!」

「!?」

ズバァァァンッ!!

が、それよりも速いスピードで振るってきたゼウスの二閃目を受け、吹き飛ばされる。

「きゃあああぁぁぁっ!?くっ!!“フェーズシフトウェーブ”!!」

パァァァ・・・

吹き飛ばされた後、ネクサスはそう言いながら、“フェーズシフトウェーブ”を使って『メタフィールド』を展開し、ゼウスを引きずり込む。

「ほぅ……懐かしいな……自分の独壇場に引きずり込んで、俺を再び倒すつもりなんだろうが……」

「!?」

「今の俺を封印される前と同じだと思うなよ。」

ズバァァァンッ!!

が、ゼウスはそう言いながら、いつの間にかネクサスの隣に移動し、ドラゴンズデュアルセイバーで斬り裂いて、吹き飛ばした。
9/11ページ
スキ