再会と甦る黒雷

「だが……フフフ……あの人工キメラがこいつに真実を暴露し、多大なショックを与えてくれたお陰で今まで自分を普通の人間だと信じて生きてきたこいつの心に大きな絶望と恐怖心が生まれ、そこから俺が復活する処か単独の存在を確立できる程のマイナスエネルギーを生み出し、吸収することができた……」

「うっ……私は……」

「あ?」

「私は……人間……兵器なんかじゃ……」

「……あぁ、まだ記憶が戻ってないんだったな……フフフ……もう貴様の記憶に用はない……返してやろう……」

「!?」

ゼウスはそう言いながら、奪った記憶をセッテに流し込む。

カターンッ!!

次の瞬間、セッテは涙を流しながら固まり、その手からブーメランブレードが滑り落ちた。

「セッテ!!」

「ッ!!セッテを返せ!!」

涙を流しながら固まるセッテを見て、トーレがそう言い、ノゾミがそう言う。

「ふん。言われずとも返してやる……この人形はもう用済みだ……」

ドンッ!!

対するゼウスはそう言いながら、セッテをノゾミ達に向けて、突き飛ばす。

「セッテ!!」ガシッ!!

突き飛ばされたセッテをノゾミはそう言いながら受け止める。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「「!?」」

ズバァァァンッ!!

次の瞬間、ゼウスはそう言いながら、強力な黒い雷を纏わせたドラゴンズデュアルセイバーで斬撃を放ってくる。

「“ディバインバスター”!!」

「「!?」」

ズガァァァンッ!!

ズガァァァンッ!!

が、その時、商店街でマミゾウから話を聞いてきたなのはが“ディバインバスター”を放ち、ゼウスの斬撃と相殺させる。

「ノゾミ!!セッテ!!」

「大丈夫!?」

「!?お父さん!!お母さん!!」

その直後、なのはと同じようにマミゾウから話を聞いてきた一翔とスィンがそう言いながらその場に現れ、後から彩夏、ツバキ、サクヤ、、阿号、にとり、月詠、マサヒロ、カオリ、フェイトの九人もその場に現れる。

が、その時、ゼウスの姿は既に消えていた。

「!?フェイト・テスタロッサ!!」

「!?トーレ!!何故、あなたがここに!?」

ノゾミとセッテと一緒にいたトーレの姿を認識したフェイトはそう言いながら、バルディッシュを構える。

「ま、待ってください!!この人はセッテのことを心配してきただけで戦う気はありません!!」

「ノゾミ!?」

が、ノゾミがそう言いながらトーレの前に出て、庇う。

「……どういうこと?」

そんなノゾミに対し、カオリが首を傾げながらそう尋ねる。

その後、ノゾミとトーレはここで何があったかについて、説明した。
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