プロローグ

モニター室・・・

「実戦テストも問題なし……どうやら実験は成功のようです。ドクター。」

「あぁ。実に素晴らしいものができたよ。」

「この度、ゼウスドライバーの開発にご協力して頂き、誠に感謝します。Dr.スカリエッティ。」

モニター室で怪人達を全滅させたゼウスの様子を見て、ウーノとそう話をするスカリエッティに対し、幹部兼エージェントである加頭がそう話しかける。

「いやいや。こちらこそ、これ程の素晴らしい開発に携われて、寧ろ感謝したいくらいさ。」

「ん?」

「どうした?ウーノ。」

対するスカリエッティがそう言うなか、モニターを見ながら首を傾げるウーノに対し、彼女より濃い紫のショートヘアの女性、ウーノとセッテと同じ戦闘機人であるトーレは首を傾げながらそう尋ねる。

「なんかセッテの様子が……」

『うっ……ぐっ……ぐあああぁぁぁーーーっ!!』

「「「「!?」」」」

対するウーノがそう言うなか、ゼウスはそう叫び声を上げながら暴れ始める。

「何が起きた!?ウーノ!!」

「原因はわかりませんが、ゼウスシステムが突然の暴走を!!」

「暴走だと!?」

「これはマズいですね。」パチンッ!!

ゼウスが暴走を始めたことにスカリエッティ、ウーノ、トーレがそう困惑の声を上げるなか、加頭がそう言いながら指パッチンした瞬間、実験場内に三体のダークロプスゼロが鎮圧要員として投入される。

実験場内・・・

『彼女を無力化し、取り押さえてください。』

『『『了解。』』』

モニター越しにそう言う加頭の指示を聞いた後、三体のダークロプスはそう返事しながら、ゼウスを取り囲む。

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!」

・・・フッ・・・

『『『!?』』』

取り囲まれた後、ゼウスがそう雄叫びを上げた瞬間、ゼウスの姿が消える。

『!?』

ズバァァァンッ!!

が、次の瞬間、ゼウスは圧倒的な体格差がある一体のダークロプスの首を斬り落としながら、そのダークロプスの背後に現れる。

ドッカァァァンッ!!

斬り落とされたダークロプスは次の瞬間、爆発し、消滅する。

『クッ!!』

一体のダークロプスが速攻で倒された後、残った二体の内、一体のダークロプスがゼウスに殴りかかる。

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!」

『!?』

ズバァァァンッ!!

が、ゼウスはその攻撃をかわしながら、殴りかかってきたダークロプスの左足を斬り裂く。

『グオッ!?』ガクンッ!!

斬り裂かれたダークロプスは体制を崩しながら、前のめりに倒れ込む。

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!」

そんななか、ゼウスはそう雄叫びを上げながら、倒れ込んだダークロプスの真上まで跳び上がる。

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!」

バチバチバチッ!!ズドォォォンッ!!

次の瞬間、ゼウスのドラゴンズデュアルセイバーから黒い雷の刀身が伸びて、ダークロプスのシステムコアを貫く。

ドッカァァァンッ!!

次の瞬間、貫かれたダークロプスはその場で爆発し、消滅する。

『クッ!!』

ビイイイィィィーーーッ!!

残った最後のダークロプスはそう言いながら、“ダークロプスゼロショット”をゼウスに向けて、放つ。

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!」

ズガァァァンッ!!

対するゼウスは臆することなく突っ込み、黒い雷を纏ったドラゴンズデュアルセイバーをダークロプスが放ってきた“ダークロプスゼロショット”に振りかざし、ぶつける。

・・・カッ!!・・・ズガアアアァァァンッ!!

次の瞬間、双方の間に光爆発が起きる。

光爆発によって発生した光が落ち着いた次の瞬間、ゼウスとダークロプスの姿がその場から消えていた。
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