最強の巫女と普通の魔法使い

「「「グオオオォォォーーーッ!!」」」

四体のホラーが倒された後、残り三体のホラーが阿号に襲いかかる。

「フッ!!」

ドンッ!!

対する阿号は両腕から最初に使った鎖を放つ。

ズドォォォンッ×2!!

「「グオオオォォォーーーッ!?」」

ドッカァァァンッ!!

その鎖に貫かれ、三体の内、二体のが爆発し、消滅する。

「グオオオォォォーーーッ!!」

そんななか、唯一生き残った最後のホラーの牙が、爪が阿号に迫る。

「!?阿号!!」

「ッ!!」バッ!!

それを見て、にとりがそう言い、霊夢は札を投げて、援護しようとする。

ザシュッ!!

「「「!?」」」

「………」

が、それより前に先程、二体のホラーを倒した二本の鎖の内、一本が円を描くように反転し、その先端のクナイがホラーを貫く。

「グッ……阿号……裏切り者……」

「!?おまえ達はまさか……」

「え?」

「?裏切り者?」

ドッカァァァンッ!!

阿号の鎖に貫かれた最後のホラーは死ぬ間際にそう言ってから爆発し、消滅する。

「大丈夫か?二人とも……」

九体のホラーを倒した後、阿号はそう確認しながら戦闘モードを解く。

「う、うん。大丈夫……もしかしてさっきのが……」

「あぁ。あれが“異世界”、『魔界』から『隠我』を通って人を喰らいにくる魔獣、ホラーだ。」

「……ねぇ。あんたが最後に倒したホラー……あんたのことを『裏切り者』って言ってたわよね……どういうこと?」

にとりと阿号がそう話をするなか、霊夢は真剣な表情でそう尋ねる。

「……実はな……」

そんな霊夢とにとりに対し、阿号はここ、『幻想卿』に来る前に仲間と協力して倒した悪の仮面ライダー、魔王とその魔王が率いていたイマジンとホラーの連合軍、『マジンラー』のことと自らもまた魔王によって復活し、一時期操られていた存在だということを説明した。
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