影アリスの正体

「なに」

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「「「!?」」」

ズバァァァンッ!!

「ぐわぁっ!?」

十体のマスカレイドドーパントと十体のダスタードを全滅されたことにそう困惑の声を上げるエナジードーパントの言葉の最中、先程、自身が放った二十本の触手でマスカレイドドーパントとダスタード達を全滅させた、戦闘モードの阿号がそう言いながら現れ、右腕から出した剣でエナジードーパントを斬りつけ、吹き飛ばす。

「え!?」

「だ、誰なんだみょん!?」

突然、その場に現れた阿号に対し、影魔理沙と妖夢はそう困惑の声を上げる。

「安心しろ。私はおまえ達の味方だ。」

「くっ……貴様!!」

対する阿号がそう答えるなか、吹き飛ばされたエナジードーパントはそう言いながら立ち上がる。

「エナジードーパントは私に任せて、おまえ達は『結界装置』であるあのガジェットを!!」

阿号はそう言いながら、エナジードーパントに向かっていく。

(妖夢!!阿号鎧武者の言う通り、怪人はあいつに任せて、私達は目の前にあるガジェットカラクリ玉をぶっ壊すよ!!あれも東でぶっ壊したカラクリ玉と同じようにこの辺り一帯の妖怪達の妖力を吸い取って、何処かへ送ってる!!)

「……わかってるみょん……」

「恋符、『マスタースパーク』!!」

ズガアアアァァァンッ!!

みょん鉄剣と妖夢がそう話をするなか、影魔理沙は『マスタースパーク』をガジェットに向けて放ち、命中させる。

が、ガジェットには傷一つ付かなかった。

「くそっ!!『マスタースパーク』でもダメか!!」

「……真っ黒魔理沙。ちょっと下がっててくれみょん……」

自身が放った『マスタースパーク』が直撃しても傷一つ付かないガジェットを見て、舌打ち混じりにそう言う影魔理沙に対し、妖夢はそう言いながら前へ出る。

「は?あれはおまえさんが一人でどうこうできるもんじゃないぜ。二人で一斉に攻撃した方が」

「『斬れぬものなど、あんまりない!!』みょん鉄剣!!“楼華閃々・貫”!!」

ズババババババババババババババババババババァンッ!!

ドカァァァンッ!!

そう意見を言おうとする影魔理沙の言葉の最中、妖夢はそう言いながら、素早いスピードでみょん鉄剣でガジェットを斬り刻み、斬り刻まれたガジェットは爆散四散した。

「どんなに護りを固めても、みょん鉄剣の前では無意味だみょん。みょんの『想い』が折れない限り、攻撃を防ぐのは不可能だみょん。」

「!?ガジェットが!!」

ガジェットを破壊した後、妖夢がそう言うなか、ガジェットを破壊されたことに気付いたエナジードーパントはそう言いながら、一瞬だけ動きを止める。

「フッ!!」

「!?」

パキキキ・・・ッ!!

その一瞬の隙を突いて、阿号は『幻想卿』でコピーしたチルノの能力を使って、エナジードーパントを凍らせて、動きを止める。

「しまった!!」

「武符、『号殺剣』!!」

「!?」

ズオオオォォォッ!!ガシィィィンッ!!

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

ズバアアアァァァンッ!!

エナジードーパントの動きを止めた後、阿号はそう言いながら、号殺剣を装備し、エナジードーパントを縦に一刀両断する。

「ぐわあああぁぁぁーーーっ!?」

ドッカァァァンッ!!

一刀両断されたエナジードーパントはその場で断末魔の叫びを上げながら爆発し、消滅した。
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