「うおっ！？こいつ、自力で霊夢の書き換えを解きやがった！？ど、どうするんだぜ！？霊夢！！」

「つ、次はこっちの番だ！！覚悟しろよ！！」

空が自力で霊夢の書き換えを解いたことに魔理沙が慌てながらそう言うなか、空はそう言いながら、右手の砲口を向ける。

「ソレハコッチノ台詞デス。コノ世界ノ『マスター』デアルワタシノ能力二逆ラウトハ人形ノクセ二生意気デスネ・・・コレハ一度、『バラシテカラ教育シ直ス』必要ガアリソウデス……」

が、そんな空に対し、霊夢はとてつもないプレッシャーを放ちながらそう言う。

「お、おい！！霊夢！！今、この“空間”には私もいるから、あまり無茶なことは……」

「な、なんだ！？このプレッシャー！？こいつ、本当に人間……ッ！？まさか、こいつは昔、組織を裏切った『No.（ナンバー）0（ゼロ）6（ロク）』！？」

「ソノ名前デワタシヲ呼バナイデクダサイ！！今ノワタシハ博麗霊夢！！No.06ジャナイ！！『夢想天生』！！」

「「！？」」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ！！

次の瞬間、霊夢はそう言いながら、『夢想天生』を放つ。

・・・空と魔理沙に向けて・・・

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ！！

「ぐぅぅぅっ！？」

「ちょっ！？痛い痛い！？私にも被弾してる！！狙うのはあいつだけで十分だろ！？」

「『delete（デリート）』！！『delete』！！『delete』！！『delete』！！
『デストロイ』！！『デストロイ』！！『デストロイ』！！『デストロイ』！！」

流れ弾を食らった魔理沙がそう抗議するが、霊夢は暴走状態に入る。

「『emergency　program』起動！！制御リミッター解除！！
『夢想天生』出力、最高値上限拡張！！
『escape　zero』解除！！出力、上昇開始！！
136・・・211・・385・・・518・・・839・・・」

「うぉぉぉいっ！？正気に戻ってくれぇぇぇっ！！」

(このままだと、この“空間”ごと消し飛ばされる！！なんとかして外に……ん？この辺りに歪（ひずみ）ができてる？出力を上げすぎたせいで“空間”を維持できなくなっているのか？)

暴走状態に入った霊夢に魔理沙がそう呼びかけるなか、空がそう思いながら、見つめる先には僅かだが、歪ができていた。

(……“空間”を維持できてないってことは……ここが出口か！！)

・・・フッ・・・

「ゑ！？き、消えた！？……いや、この“空間”から脱出したのか！！あの歪がある辺りで消えたから……きっとあそこが出口だ！！」

空が歪から外へ脱出した後、魔理沙もそう言いながら箒に乗って、歪の方へ向かう。

「『夢想天生』出力、10000％突破！！
最優先対象、一体ロスト！！
対象変更！！『霧雨魔理沙』！！ロックオン！！」

「無差別処か思いきりこっちを狙ってやがる！？うおおおぉぉぉーーーっ！！急げえええぇぇぇーーーっ！！私の箒ぃぃぃーーーっ！！！」

ズガアアアァァァーーーンッ！！