シュガー(フラン)の本心

居住区、菊・・・

「う……ん……」

その頃、早苗を倒した後、気を失って倒れていた妖夢が目を覚ます。

「!?」

目を覚ました後、妖夢は国内の妖力の流れの異変に気付く。

「ど、どうなっているんだみょん!?国内にいる妖怪達の妖力が四ヶ所に分かれて、集められているみょん!?みょんが気を失っている間に一体何が」

「計画が第二段階に移行されただけですよ。」

「!?」

バチチチチチィィィンッ!!

何処からか、そう言う声が聞こえてきた瞬間、雷が妖夢達がいる場所に向けて、放たれる。

ドカァァァンッ!!

「みょーーーんっ!?」

次の瞬間、その雷を受けた妖夢はダメージを受けながら、吹き飛ばされる。

「痛た……一体何が……」

「フフフ……」

「!?」

不意討ちに近い攻撃を受け、そう言いながら困惑する妖夢と未だに気絶している早苗の前に十体の低級ホラーを引き連れた、『Xマジンラー』からの刺客である上級ホラー、ゼラーザが現れる。

「な、何なんだみょん!?おまえらは!?妖怪じゃないのかみょん!?」

「フフフ……我々は『Xマジンラー』。やがて、全ての世界を絶望の闇に包み込む者達です……」

突然、自分達の前に現れたゼラーザ達にそう困惑の声を上げる妖夢に対し、ゼラーザは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

「!?『Xマジンラー』って確か昔、霊夢が洗脳される形で所属していた……じゃあ、この国で起きている『ジャック』による騒動はおまえ達の仕業なのかみょん!?さっき、言っていた『計画の第二段階』って何のことだみょん!?おまえ達の目的はこの国を乗っとることじゃないのかみょん!?」

「フフフ……どのみち、あなたとそこで気絶しているバカな小娘は我々に捕まりますから、教えてあげましょう。先程、あなたが感じ取った妖力の流れ……それは我々が『ジャック』の術者に提供した、東西南北に設置した『結界装置』が『ジャック』の影響を受けた妖怪達から妖力を吸いとり、『ある場所』に送信していることによって起きたものです……」

「!?妖力を!?なんでそんなことを!?」

「……妖怪達を確保しやすくするためですよ……」

「!?」

「『ジャック』の支配下にあるとはいえ、そう簡単に確保されてくれるとは思えませんからね。より確実に確保できるように妖力を奪っているんですよ……我々にとっては人間も妖怪も色々と利用できる資源ですからね。運が良ければ、強力なアレを生み出すこともできますしね。もっとも、我々のこの『人間も妖怪も捕らえ、利用する』という『真の計画』は、『正義のためだ』という我々の言葉に騙されたそこのバカな小娘は勿論、『ジャック』の術者も知りませんがね……フフフ……」

「……そんな話を聞いたからにはこれ以上……おまえ達の好きにはさせないみょん!!」

不敵な笑みを浮かべながらそう説明するゼラーザに対し、妖夢はそう言いながらみょん鉄剣を引き抜き、斬りかかる。

「フフフ……」

バチィンッ!!

「!?」

が、ゼラーザは雷になることで妖夢のみょん鉄剣をかわし、

「はぁっ!!」

バチィィィンッ!!

「みょーーーんっ!?」

その直後、雷から元の姿に戻ると同時に掌から雷を放ち、妖夢にダメージを与える。

「フフフ……あなたのその刀の能力は小娘との戦闘を観ていたので、既に把握してますよ……確かに厄介な能力ではありますが、当たらなければ、どうってことはありません……」

ゼラーザが不敵な笑みを浮かべながらそう言うなか、十体の低級ホラーが確保しようと妖夢の方へ向かっていく。

「うっ……くっ……」

ゼラーザの雷による攻撃によってダメージを負い、倒れた妖夢がそう言うなか、十体の低級ホラーの魔の手が妖夢に迫る。

ズドドドドドドドドドドッ!!

「「!?」」

ズガガガガガガガガガガァンッ!!

「「「「「「「「「「グオオオォォォーーーッ!?」」」」」」」」」」

ドッカァァァンッ!!

が、その瞬間、十弾の弾幕が放たれ、十体の低級ホラーに命中。

十体の低級ホラーはその場で爆発し、消滅する。

「くっ……その人には……手を出させません!!」

次の瞬間、いつの間にか目を覚まし、十弾の弾幕を放って、十体の低級ホラーを倒した早苗はそう言いながら立ち上がった。
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