シュガー(フラン)の本心

寺までの道・・・

「へあっ!?」

ドサッ!!

「どうしたの?急に倒れて……立ちくらみでもしたの?」

「ち、違います……“力”を……吸いとられて……」

「?どういうこと?」

「お、おい!!おまえら!!」

「一体どうしたんですか!?」

呆れながらそう尋ねるレミリアにそう答える小傘の言葉に霊夢が首を傾げながらそう言うなか、近くで寅丸とナズーリンの介抱をしていた魔理沙とノゾミがそう二人に尋ねる。

「妖力を……妖力を奪われました……私はなんとか大丈夫ですが、私よりも妖力が少ないナズーリンが心配です……」

「ぼ、ボクも大丈夫……急がないと夜見が……」

「全然大丈夫じゃないだろ!!」

「魔理沙!!」

「!?霊夢!!それにレミリアも!!無事だったんだな!!実は今回の異変の黒幕のことが」

無事、霊夢、レミリア、小傘の三人と合流した後、魔理沙はノゾミから聞いた、『Xマジンラー』のことを伝えようとする。

「『Xマジンラー』でしょ。影魔理沙から既に聞いてるから知ってるわ。それよりも、さっきの『妖力が奪われた』ってどういうこと?」

が、霊夢は遮りながらそう言った後、寅丸にそう尋ねる。

「はっきりとした原因はわかりませんが恐らく、敵側の何らかの仕掛けかサイキックによるものかと……」

「……影魔理沙の話が本当なら、サイキックでそんなことができる奴はいないし、私が知る限り、『Xマジンラー』にもそういった芸当ができる奴はいない……ということは怪しいのは『結界装置』の方ね……」

「『結界装置』の方は影魔理沙が破壊しに向かってるわ。『ジャック』による騒動も含めて、直に治まると思うわ。」

「は?どういうことなんだぜ?話が見えないんだが……」

「後で歩きながら説明するわ。しかし、『Xマジンラー』は何故今、『結界装置』の別の仕掛けを作動させたのかしら……」

首を傾げながらそう尋ねる魔理沙にそう答えながら、レミリアは『Xマジンラー』が『結界装置』の別の仕掛けを作動させた理由について、思案を始める。

「……!フランとシュガーが危ないわ!!」

・・・フッ・・・

が、そう言うや否や、その場から姿を消すかのような高速機動で本殿へと向かっていく。

「え!?おい!!説明は」

「説明は私がするわ。今は急ぐわよ!!魔理沙!!」

「あ、あぁ!!あ。でも今、私の箒は黒焦げになっちまったから飛べないし、帽子も吹き飛んで、なくしちまったから本調子じゃないというか」

「うっさい!!あんたの足は何のために付いてるのよ!?死ぬ気で走りなさい!!」

「だって走るのは苦手なんだぜ……(泣)」

「助けに来ていただいた皆様に我々も加勢したいのですが、今のままでは逆に負担になってしまいそうです……」

「私のスペカを食らって、さっきまで気絶してたんだから気にするな。おまえはナズーリンと小傘と一緒にここで休んでいろ。ノゾミ。三人のことは頼んだぜ。」

「わかりました。」

「魔理沙。そういえば、その子は?」

魔理沙と一緒にいたノゾミのことについて、霊夢はそう魔理沙に尋ねる。

「あぁ、こいつはノゾミ・ナカムラ。詳しい説明は後でするが、私達の味方だぜ。」

「はじめまして。ノゾミ・ナカムラって言います。後、『結界装置』の方は私の仲間も向かっているので、なんとかなると思います。」

「私は博麗霊夢。よろしく……影魔理沙も『結界装置』の方に向かっているから、もしかしたら鉢合わせするかもね……動けるようになったら、あなた達も加勢しに来てちょうだい。」

「すいません。動けるようになったら、私達もすぐ駆けつけますので……」

「えぇ。頼りにしてるわ。それじゃあ、行くわよ!!魔理沙!!」

「あ、あぁ!!」

そうして『結界装置』に妖力を吸いとられつつある寅丸、ナズーリン、小傘の三人の介抱兼護衛をノゾミに任せ、霊夢と魔理沙も急いで本殿へと向かった。
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