意外な助っ人
「『ジャック』の影響を受けていないのか?でも、寅丸とナズーリンは確かに……」
「……ここであなたと別れたあの後、私と寅丸とナズーリンの三人は『ジャック』による頭痛や幻聴と戦いながら、ここで『ジャック』に支配された妖怪や突然、何処からか現れた怪人達を食い止めました……しかし、時間が経つに連れて、寅丸とナズーリンの様子が少しずつ、おかしくなっていきました。私も頭痛や幻聴の症状は出ていましたが、何故か二人や他の妖怪達のように完全に支配されることはありませんでした……」
「『『ジャック』の支配は絶対だ』ってあの時、射命丸や寅丸は言ってたけど……もしかしたら、個人差があるのかも……」
「そうかもしれません。『ジャック』に完全に支配される直前、私に対する症状が一定の段階で止まっていることに気付いた寅丸とナズーリンは夜見さんが自分達を助けに戻ってきた時、少しでも助力になれるよう、自分達から離れて身を隠せと言ってくれました。」
「だから、一輪は捕まらずに済んだのか……」
「……なるほど。この辺りの怪人共が倒され、妖怪共がノビていたのはあんたの仕業か……まさか、『ジャック』にも個人差があるとはねぇ……」
夜見と一輪がそう話をするなか、一輪に吹き飛ばされた空はそう言いながら立ち上がる。
「うげげっ!?あんなのを食らって起き上がるとか……どんな身体の構造してるんだよ!?」
「やはり、隙を突いて、スペカを当てるしかないようですね。夜見さん。一輪さん。先程の妖術による連携をお願いしても」
「いえ。ここは私に任せて、あなた達は先に聖と首謀者の所へ向かってください。」
「一輪!?ダメだよ!!さっきのあいつの話が本当なら、一輪は私が戻ってくるまでの間、ずっと戦ってたんだろ!!そんな身体であいつに勝てる訳が……」
「……時間がないんです……」
「時間?『ジャック』の影響のか?」
「……もしかしたら、今回の騒動の目的は『『ジャック』によるこの国の支配』ではないのかもしれません……」
「?どういうことだ?」
「先程、あの方が言ったように私はこの辺りの妖怪や怪人達と戦いました。そんななかで怪人達が言っていたんです。『計画を次の段階に移行する』と……」
「計画?」
「恐らく、今回の騒動も何らかの組織による計画の段階の一つだと思われます。計画自体がどういうものかまでは残念ながら、聞き出す前に倒してしまったのでわかりませんが……あまり良いものではないのは確かです……ですから、この場は私に任せて、あなた達は先に進んでください!!先に進んで、聖や人間、妖怪の皆さんを……この国を救ってください!!」
一輪はそう言いながら、戦闘体制を取る。
「………………誰か一人でも……ダメなんだよ……」
「……え?」
「一輪が……この国を救いたいのはわかる……でも、私にとっては聖も一輪も寅丸もナズーリンも……この国と同じくらい、大切なものなんだ……だから、私は……一輪を見捨ててまで先には進めない!!……こんな戦いで……この国の誰かが犠牲になる必要なんて、何処にもないんだよ……!!」
「し、しかし、それしかあの方を足止めして、『ジャック』による暴動を鎮める方法が……」
「夜見さん……」
「………………私が残るよ。」
「え?」
「私があいつの動きを止めてやるから、その隙にあんた達は先に進めって言ったんだよ。」
「で、ですが、シュガー。私達の連携でも傷一つ付かないような相手なんですよ?それをあなた一人で止めるだなんて」
「あれが私の『全力』な訳ないでしょ~?私がその気になれば、バカ鴉なんか敵じゃないからね。まぁ、あんたには一生かかっても無理だろうけど………」
「こ、こんな時までふざけてるのですか!!今、この国の人々や妖怪さん達の命運がかかってるんですよ!!」
得意気な表情で若干フランを小馬鹿にするような言い方でそう言うシュガーに対し、フランは真剣な表情でそう言った。
「……ここであなたと別れたあの後、私と寅丸とナズーリンの三人は『ジャック』による頭痛や幻聴と戦いながら、ここで『ジャック』に支配された妖怪や突然、何処からか現れた怪人達を食い止めました……しかし、時間が経つに連れて、寅丸とナズーリンの様子が少しずつ、おかしくなっていきました。私も頭痛や幻聴の症状は出ていましたが、何故か二人や他の妖怪達のように完全に支配されることはありませんでした……」
「『『ジャック』の支配は絶対だ』ってあの時、射命丸や寅丸は言ってたけど……もしかしたら、個人差があるのかも……」
「そうかもしれません。『ジャック』に完全に支配される直前、私に対する症状が一定の段階で止まっていることに気付いた寅丸とナズーリンは夜見さんが自分達を助けに戻ってきた時、少しでも助力になれるよう、自分達から離れて身を隠せと言ってくれました。」
「だから、一輪は捕まらずに済んだのか……」
「……なるほど。この辺りの怪人共が倒され、妖怪共がノビていたのはあんたの仕業か……まさか、『ジャック』にも個人差があるとはねぇ……」
夜見と一輪がそう話をするなか、一輪に吹き飛ばされた空はそう言いながら立ち上がる。
「うげげっ!?あんなのを食らって起き上がるとか……どんな身体の構造してるんだよ!?」
「やはり、隙を突いて、スペカを当てるしかないようですね。夜見さん。一輪さん。先程の妖術による連携をお願いしても」
「いえ。ここは私に任せて、あなた達は先に聖と首謀者の所へ向かってください。」
「一輪!?ダメだよ!!さっきのあいつの話が本当なら、一輪は私が戻ってくるまでの間、ずっと戦ってたんだろ!!そんな身体であいつに勝てる訳が……」
「……時間がないんです……」
「時間?『ジャック』の影響のか?」
「……もしかしたら、今回の騒動の目的は『『ジャック』によるこの国の支配』ではないのかもしれません……」
「?どういうことだ?」
「先程、あの方が言ったように私はこの辺りの妖怪や怪人達と戦いました。そんななかで怪人達が言っていたんです。『計画を次の段階に移行する』と……」
「計画?」
「恐らく、今回の騒動も何らかの組織による計画の段階の一つだと思われます。計画自体がどういうものかまでは残念ながら、聞き出す前に倒してしまったのでわかりませんが……あまり良いものではないのは確かです……ですから、この場は私に任せて、あなた達は先に進んでください!!先に進んで、聖や人間、妖怪の皆さんを……この国を救ってください!!」
一輪はそう言いながら、戦闘体制を取る。
「………………誰か一人でも……ダメなんだよ……」
「……え?」
「一輪が……この国を救いたいのはわかる……でも、私にとっては聖も一輪も寅丸もナズーリンも……この国と同じくらい、大切なものなんだ……だから、私は……一輪を見捨ててまで先には進めない!!……こんな戦いで……この国の誰かが犠牲になる必要なんて、何処にもないんだよ……!!」
「し、しかし、それしかあの方を足止めして、『ジャック』による暴動を鎮める方法が……」
「夜見さん……」
「………………私が残るよ。」
「え?」
「私があいつの動きを止めてやるから、その隙にあんた達は先に進めって言ったんだよ。」
「で、ですが、シュガー。私達の連携でも傷一つ付かないような相手なんですよ?それをあなた一人で止めるだなんて」
「あれが私の『全力』な訳ないでしょ~?私がその気になれば、バカ鴉なんか敵じゃないからね。まぁ、あんたには一生かかっても無理だろうけど………」
「こ、こんな時までふざけてるのですか!!今、この国の人々や妖怪さん達の命運がかかってるんですよ!!」
得意気な表情で若干フランを小馬鹿にするような言い方でそう言うシュガーに対し、フランは真剣な表情でそう言った。