折れぬ心、斬り裂く刀

『妖怪の国』、最北端・・・

ヒュー・・・スタッ・・・

「はぁ~……何やってんだかね。私は……依頼主の命令無視して、おまけに裏切るとは……私の方が消されるかもな。まぁ、別に良いんだけどよ……やりたいことやって死ねりゃあ、本望だぜ……」

その頃、『Xマジンラー』製の結界装置がある最北端まで飛んできた影魔理沙はそう言いながら、地上に降り立つ。

「……いや。それじゃあダメだな……生きて……一生懸けて、奪ってきたもん、全部、返していかねぇと……自分も含めて……“幸せ”になれるようなこと……か……」

影魔理沙はそう言いながら、霊夢に言われた言葉を思い起こす。

「……この国みたいに……地下の連中も地上の連中も……格差がなくなれば……そうだ。そうなれば、地下の環境もずっと良くなる筈だぜ!!……うしっ!!じゃあ、ちゃちゃっと結界装置をぶっ壊すとしますかねぇ!!……あー……でも……あいつにとっての“幸せ”って……何なんだろうな……?」
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