折れぬ心、斬り裂く刀

「い、いや、今、確かに『かっ』って」

「マジでそれはないわぁ……(死んだ目)」

「いやいや!!こんなめっさカッコ可愛い子が出てきたら普通」

「幼女にしか興味ないんでお帰りください……(死んだ目)」

「そもそも、根本的なところから外れてたあぁあぁぁあああぁああぁぁぁあぁああぁぁぁぁあぁああぁぁぁあぁあぁぁあああぁああぁぁぁあぁああぁぁぁっ!!?」

「あ。あまり近付かないでくれませんか?周りから変な目で見られるのは嫌なので……(死んだ目)」

「そして、嫌悪感が駄々漏れじゃないですかヤダー!!?」

妖夢(ロリコン)からのまさかの口撃に早苗は思わずタジタジになる。

「え、え~と……ゴホン。どうも。正義の味方です。あなたに少しお聞きしたいことがあるのですが……」

「質問なら手短にお願いします……(死んだ目)」

「いえいえ。そんなお手間は取らせません……この辺りで怪しい妖怪の姉妹を見ませんでしたか?」

「………」

「……そうか。さとり達を追っていた厄介な敵とはおまえかみょん。てっきりまだ捕まっていない人間かと思ってたけど……」

「あぁ、そういえば、この国の人間は皆、捕まえた後でしたね……あなたもあの妖怪姉妹と同じ侵入者ですか……」

「さとりとこいしに厄介と言わしめたその実力、見せてもらうみょん!!“冥想斬・改”!!」

ズバババババァァァンッ!!

妖夢はそう言いながらみょん鉄剣を引き抜き、早苗に数回と斬りつける。

が、早苗には傷一つ付かなかった。

「!?ど、どういうことだみょん!?確かに当たってたのに……」

「塗り替えたんですよ。あなたのことわりを、その刀を『何も斬れない刀』に……今のその刀では私はおろか、豆腐でさえ斬れませんよ……」

「!?『理を塗り替える』サイキック……じゃあ今、この国で起きている内乱騒動はおまえの仕業かみょん!?」

「内乱とは失礼な……これは『革命』ですよ。それに『ジャック』を操っているのは私ではありません。まぁ、協力はしていますが……『ジャック』の“力”で人間と妖怪の意識を統一させる……そうすれば、争いごともない『平和な世界』を創れる……素晴らしいことだと思いませんか?」

「何が『平和な世界』だみょん!!そんなのただのエゴじゃねぇかみょん!!縛道の二十六、“曲光”!!」

・・・フッ・・・

妖夢がそう言った瞬間、 妖夢の姿がその場から消えた。
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