雑貨・蜂蜜屋前・・・

ズドドドドドッ！！

上空からヴァルキリーが放った五弾の光弾がエリーチカに襲いかかる。

が、エリーチカはそれらを全て、かわし切る。

「くっ！！」

「……“子狐戯（コギツネノタワムレ）”。」

「！？」

ズドドドドドッ！！

自分が放った光弾をかわされたことにヴァルキリーが苦い表情をしながらそう言うなか、エリーチカは静かにそう呟きながら呪術で生み出した、五匹の子狐を放つ。

「ちぃぃ……っ！！」

エリーチカが放ってきた呪術の五匹の子狐に対し、ヴァルキリーはそう言いながら、素早い動きで動き回ることでかわす。

「はあああぁぁぁーーーっ！！」

「！？」

ズバァァァンッ！！

次の瞬間、ヴァルキリーは上空からエリーチカに肉簿し、槍で斬り裂こうとする。

が、エリーチカはその攻撃をギリギリでかわし、服の左袖が少しだけ切れた程度に留める。

「ちぃぃ……っ！！」

ヴァルキリーは思わず舌打ちしながら、再びエリーチカに肉簿して、槍で斬り裂こうとする。

ギチィィィンッ！！

「！？」

が、その瞬間、ヴァルキリーの腹や四肢に“紫の輪”が巻き付き、ヴァルキリーの身動きを封じる。

「今やで！！エリち！！」

空を飛び回るヴァルキリーを捕縛系統の呪術、“狸輪（タヌキノワ）”で拘束した後、始めから自身の幻術、“狸腹演技（タヌキノハラエンギ）”で姿を隠していたノンがそう言いながら、エリーチカの隣に現れる。

「「！？」」

「“狐鳥狩（キツネノトリ）”！！」

ズドォォォンッ！！ガアアアァァァッ！！

突然、エリーチカの隣に現れたノンに近くで観ていた慧音と小鈴が驚愕の表情を浮かべるなか、エリーチカは呪術で生み出した大人狐をヴァルキリーに向けて、放つ。

ガアアアァァァッ！！

ガブッ！！

「ぐわあああぁぁぁーーーっ！？」

ドカァァァンッ！！

次の瞬間、エリーチカが放った呪術の大人狐はヴァルキリーの喉元に噛みつき、噛みつかれたヴァルキリーはそう苦痛の声を上げながら、地面に落下する。

「……行きなさい。子狐達……」

ズドドドドドッ！！

エリーチカが静かな声でそう言った瞬間、先に放った五匹の子狐達も落下したヴァルキリーに襲いかかる。

「ぐわあああぁぁぁーーーっ！！？」

ドッカァァァンッ！！

エリーチカの“狐鳥狩”と“子狐戯”を食らったヴァルキリーは次の瞬間、そう断末魔の叫びを上げながら爆発し、消滅した。