強き『か弱いお嬢さん』
「ひぃっ!?」
「血を……吸ってるのか!?」
ドサッ!!
「ふぅ……ごちそうさま……さてと、これで一人目ね。安心なさい。死なない程度にしといてあげたから……まぁ、暫くは動けないでしょうけど……」
レミリアが吸血する姿を見て、小傘が悲鳴を上げ、ぬえがそう困惑の声を上げるなか、死なない程度に血を吸われた椛は倒れ、レミリアは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。
「こいつ……人間じゃない!!吸血鬼だ!!」
「嘘!?なんでそんなのがここにいるの!?吸血鬼はずっと昔に滅んだ筈なのに!!」
「あら?こっちの世界の吸血鬼は滅んだことになってるのね。別世界の吸血鬼……できれば会ってみたかったんだけど……さっきまでの妖術はあなたの仕業ね?ミスティア……」
「……どうして?なんで妖術が解けてるの?」
「別に解く気になったら、何時でも解けたわよ。私がいた世界にも同姓同名の似たようなことする奴がいるし……」
「!?」
「おやすみ。ミスティア・ローレライ。」
ドカッ!!ドサッ!!
レミリアはそう言いながら瞬時にミスティアの背後を取り、手刀で気絶させる。
「……これで二人目……さて、あなた達には散々、妖術を披露してもらったから、今度は私の技を披露してあげるわ……」
サァァァ
レミリアがそう言った瞬間、辺りが紅い霧に包まれる。
「なに?これ……紅い霧?」
「はんっ!!何をするのかと思えば、ただの大道芸か!!こんなもん、私の“鬼火”で……ん?」
「どうしたの?ぬえ。」
「!?出ない……“鬼火”が!!」
「え!?どうして……まさか、この霧って!!」
「その通り。これは私に“敵意”を持つ者から妖力を吸い取る『紅魔の霧』よ……これであなた達の十八番は封じられたわね……」
「きゅ、吸血鬼ってなんでもありかよ!?だったら、この霧から出て、妖術を使えば」
「私が黙ってそれを見逃す訳ないでしょ?確か、こうだったかしら……妖術、壱の型、“鬼火”。」
ボォォォッ!!
「!?そんな……私の……“鬼火”を」
ズガァァァンッ!!
「ぬえ!?」
「これで三人目。次はあなたね。」パチンッ!!
「!?え?急に真っ暗に……音も聞こえない……ッ!?まさか、これは……ミスティアの妖術!?」
「見よう見まねでやってみたんだけど……案外、簡単なのね。この世界の妖術って……これでもうあなたは戦うことはできないわ。全部、終わるまでそこで大人しくしててね。って言っても聞こえてないでしょうけど……」
「そんな……たった一人相手に全滅するなんて……あなたは一体何者なんですか!?」
「……さっき、あなたが言ったようにただの『か弱いお嬢さん』よ……」
「ッ!?裏切り者が連れてきた侵入者がここまで強いとは!!せめて、このことを伝えないと」
「あなた、まさか、逃げるつもり?私の用はまだ終わってないんだけど……」
「!?」
「あなたは私の妹、フランを傷付けようとした……いくら『ジャック』で本人とは違う人格が出ているとはいえ、私はあなたを許す訳にはいかないわ!!神槍、『スピア・ザ・グングニル』!!」
「ひぃっ!?た、助け」
ズガァァァンッ!!
「……わざと外したのに気絶するとは……ちょっとやり過ぎちゃったかしら?……せめて『ジャック』が解けた後、『ジャック』に操られていた時の記憶が完全に消えることを祈るわ……それはそうとこの子……」
気絶した文を見ながらそう言った後、レミリアはそう言いながら、自身がかけたミスティアの妖術によって戦闘不能になった小傘を見る。
「……案外、使えるかもね……妖術、解除……」
「わっ!?急に明るくってまだいたの!?こ、降参!!私の負けですぅーーーっ!!」
「そんな露骨に怯えられると、本当に『ジャック』に操られてるのかどうかも疑いたくなるわね……別に取って食ったりはしないわよ……」
「そんなこと言って、椛みたいにガブっていくんでしょ!?」
「いやいや!!噛まないって!!」
「じゃあ、一体何なんですか!?」
「いやぁ~、ちょっと道案内をお願いしたいなぁ~と思ってね。」
「え?」
「私、この先の道はわからないし、他の皆は先に行っちゃったからね。」
「はぁ……それで?一体何処まで案内すれば良いんですか?」
「『ジャック』であなた達を操っているボスの所まで……かしらね……言っておくけど、拒否権はないわよ……」
「わ、わかってますよぉ……」
「よろしい。じゃあ、行きましょうか。」
こうしてレミリアは小傘の案内の元、本殿へと向かった。
「血を……吸ってるのか!?」
ドサッ!!
「ふぅ……ごちそうさま……さてと、これで一人目ね。安心なさい。死なない程度にしといてあげたから……まぁ、暫くは動けないでしょうけど……」
レミリアが吸血する姿を見て、小傘が悲鳴を上げ、ぬえがそう困惑の声を上げるなか、死なない程度に血を吸われた椛は倒れ、レミリアは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。
「こいつ……人間じゃない!!吸血鬼だ!!」
「嘘!?なんでそんなのがここにいるの!?吸血鬼はずっと昔に滅んだ筈なのに!!」
「あら?こっちの世界の吸血鬼は滅んだことになってるのね。別世界の吸血鬼……できれば会ってみたかったんだけど……さっきまでの妖術はあなたの仕業ね?ミスティア……」
「……どうして?なんで妖術が解けてるの?」
「別に解く気になったら、何時でも解けたわよ。私がいた世界にも同姓同名の似たようなことする奴がいるし……」
「!?」
「おやすみ。ミスティア・ローレライ。」
ドカッ!!ドサッ!!
レミリアはそう言いながら瞬時にミスティアの背後を取り、手刀で気絶させる。
「……これで二人目……さて、あなた達には散々、妖術を披露してもらったから、今度は私の技を披露してあげるわ……」
サァァァ
レミリアがそう言った瞬間、辺りが紅い霧に包まれる。
「なに?これ……紅い霧?」
「はんっ!!何をするのかと思えば、ただの大道芸か!!こんなもん、私の“鬼火”で……ん?」
「どうしたの?ぬえ。」
「!?出ない……“鬼火”が!!」
「え!?どうして……まさか、この霧って!!」
「その通り。これは私に“敵意”を持つ者から妖力を吸い取る『紅魔の霧』よ……これであなた達の十八番は封じられたわね……」
「きゅ、吸血鬼ってなんでもありかよ!?だったら、この霧から出て、妖術を使えば」
「私が黙ってそれを見逃す訳ないでしょ?確か、こうだったかしら……妖術、壱の型、“鬼火”。」
ボォォォッ!!
「!?そんな……私の……“鬼火”を」
ズガァァァンッ!!
「ぬえ!?」
「これで三人目。次はあなたね。」パチンッ!!
「!?え?急に真っ暗に……音も聞こえない……ッ!?まさか、これは……ミスティアの妖術!?」
「見よう見まねでやってみたんだけど……案外、簡単なのね。この世界の妖術って……これでもうあなたは戦うことはできないわ。全部、終わるまでそこで大人しくしててね。って言っても聞こえてないでしょうけど……」
「そんな……たった一人相手に全滅するなんて……あなたは一体何者なんですか!?」
「……さっき、あなたが言ったようにただの『か弱いお嬢さん』よ……」
「ッ!?裏切り者が連れてきた侵入者がここまで強いとは!!せめて、このことを伝えないと」
「あなた、まさか、逃げるつもり?私の用はまだ終わってないんだけど……」
「!?」
「あなたは私の妹、フランを傷付けようとした……いくら『ジャック』で本人とは違う人格が出ているとはいえ、私はあなたを許す訳にはいかないわ!!神槍、『スピア・ザ・グングニル』!!」
「ひぃっ!?た、助け」
ズガァァァンッ!!
「……わざと外したのに気絶するとは……ちょっとやり過ぎちゃったかしら?……せめて『ジャック』が解けた後、『ジャック』に操られていた時の記憶が完全に消えることを祈るわ……それはそうとこの子……」
気絶した文を見ながらそう言った後、レミリアはそう言いながら、自身がかけたミスティアの妖術によって戦闘不能になった小傘を見る。
「……案外、使えるかもね……妖術、解除……」
「わっ!?急に明るくってまだいたの!?こ、降参!!私の負けですぅーーーっ!!」
「そんな露骨に怯えられると、本当に『ジャック』に操られてるのかどうかも疑いたくなるわね……別に取って食ったりはしないわよ……」
「そんなこと言って、椛みたいにガブっていくんでしょ!?」
「いやいや!!噛まないって!!」
「じゃあ、一体何なんですか!?」
「いやぁ~、ちょっと道案内をお願いしたいなぁ~と思ってね。」
「え?」
「私、この先の道はわからないし、他の皆は先に行っちゃったからね。」
「はぁ……それで?一体何処まで案内すれば良いんですか?」
「『ジャック』であなた達を操っているボスの所まで……かしらね……言っておくけど、拒否権はないわよ……」
「わ、わかってますよぉ……」
「よろしい。じゃあ、行きましょうか。」
こうしてレミリアは小傘の案内の元、本殿へと向かった。