平和な日常
『妖怪の国』、森の中・・・
「半妖?私は普通の妖怪とは違うのか?」
山の中で聖に拾われてから数ヶ月後、聖が何名かの妖怪達と同居している寺の近くの森の中にある湖の近くにて、夜見は首を傾げながら、聖にそう尋ねる。
「まぁ、妖怪といっても様々な種類がいますからね。例えば、今の夜見さんの種族である妖怪、『ろくろ首』だって一般的に首を伸ばす者もいれば、夜見さんみたいに頭部だけを身体から分離させて、浮かせる者もいます……というのはこの前も話しましたよね?」
「うん。」
「ですから、今回は普通の妖怪と半妖の違いについて、話しましょうか。」
聖は笑顔でそう言いながら、普通の妖怪と半妖の違いについて、説明を始める。
「簡単に言えば、半妖とは普通の妖怪と同じように妖術を使い、人間と同じ特徴を持つ者のことを言います。」
「人間と同じ特徴………」
「中にはごく稀ではありますが、この世界の人間が使う“力”……『サイキック』も扱うことのできる者もいるそうです。」
「?ということは半妖の方が優れているってことなのか?」
「ここまで聞けば、そういう考えもできますが……残念なことに半妖は普通の妖怪とは違って身体が弱く、妖術にしろサイキックにしろ長時間、持続させることはできないそうですから……どちらが優れているのかはあまり断言できませんね……」
「ふぅーん……」
聖の半妖と普通の妖怪の違いについての説明を聞いた後、夜見はそう言って納得する。
「……それを考えたら、聖は人間なのに凄く強いな……この間だって酔って暴れていた鬼を片手で投げ飛ばしてたし……」
「あ、あれは私が単に『肉体強化』のサイキックを使えたからなのであって、私が別に馬鹿力って訳じゃ」
「誰もそこまで言ってないよ……聖が長生きなのもそのサイキックのおかげなのか?実は聖は千歳は軽く超えているって話をこの前、聞いたんだけど……」
顔を赤らめながらそう弁解する聖に対し、夜見は若干呆れながらそう尋ねる。
「……誰から聞いたんです?」
「え?」
「ですから、その話は誰から聞いたんです?」
が、聖はその質問には答えず、逆に自分の歳についての話を誰から聞いたかについて、笑顔でそう尋ねる。
が、その背後には黒いオーラが滲み出ていた。
「と、寅丸とナズーリン……」
夜見にもそのオーラが見えたのか、若干言いづらそうにしながらもそう答える。
「そうですか……後であの二人には軽く一時間程、説法を説くとしましょうか……」
「ふ、二人のことをあまり怒らないであげて!!最初に聖の歳について、あの二人に聞いたのは私だから!!」
(黒い)笑顔でそう言う聖に対し、夜見は慌てながらそう言う。
「……今回は夜見さんに免じて、三十分程度にしましょう……」
「ホッ・・・」
「それと夜見さん。先程の質問についてですが、答えは否……私のサイキック、『肉体強化』は筋力、瞬発力、反応速度等を強化するのであって、病気に対する耐性等は強化することはできません……私が長生きなのは『管理者』として与えられた加護のおかげです……」
自分の二人の友人に対する説法 の時間が縮まったことにホッとする夜見に対し、聖は自分の歳とサイキックの関係について、真剣な表情でそう説明する。
「?加護?」
「この世界の国々にある『外の世界』への扉と鍵を護り続けるために、その管理者には『不老不死』という加護が与えられるんです……もっとも、加護というより一種の呪いかもしれませんが……」
自身が言った『加護』という単語に首を傾げる夜見に対し、聖はどこか悲しそうな表情をしながら、そう説明する。
「それは……親しくなった人間や妖怪が自分よりも先に死んでしまうから……?」
「えぇ……」
「……辛くなかったのか……?」
「辛くない……と言えば、嘘になりますね……ですが、だからといってこの国の扉と鍵、そして国民である人間や妖怪を護る使命がある管理者である私がいつまでも泣いて立ち止まっている訳にもいきませんから……『人間と妖怪が手を取り合って生きる世界』の実現という“夢”もありますから、泣いてなんかいられません……」
「………」
真剣な表情でそう尋ねる夜見に対し、聖は悲しそうな笑顔でそう答える。
「……泣いても良いよ……」
「え?」
「聖がどれだけ辛い気持ちで生きてきたのかは想像できないけど、今は私やナズーリン、寅丸や一輪がいるし、私達の“夢”も聖と同じだから……泣きたい時は泣いて良いと思う……」
「夜見さん……」
「それじゃあ、私はそろそろナズーリンとの修行の時間だから……」
夜見はそう言うと、友人兼家族であるネズミの妖怪、ナズーリンの元へと向かっていった。
「……泣いても良い……ですか……最後に泣いたのは何時以来ですかね……」
一人、その場に残った聖は切なそうな表情でそう言った。
「半妖?私は普通の妖怪とは違うのか?」
山の中で聖に拾われてから数ヶ月後、聖が何名かの妖怪達と同居している寺の近くの森の中にある湖の近くにて、夜見は首を傾げながら、聖にそう尋ねる。
「まぁ、妖怪といっても様々な種類がいますからね。例えば、今の夜見さんの種族である妖怪、『ろくろ首』だって一般的に首を伸ばす者もいれば、夜見さんみたいに頭部だけを身体から分離させて、浮かせる者もいます……というのはこの前も話しましたよね?」
「うん。」
「ですから、今回は普通の妖怪と半妖の違いについて、話しましょうか。」
聖は笑顔でそう言いながら、普通の妖怪と半妖の違いについて、説明を始める。
「簡単に言えば、半妖とは普通の妖怪と同じように妖術を使い、人間と同じ特徴を持つ者のことを言います。」
「人間と同じ特徴………」
「中にはごく稀ではありますが、この世界の人間が使う“力”……『サイキック』も扱うことのできる者もいるそうです。」
「?ということは半妖の方が優れているってことなのか?」
「ここまで聞けば、そういう考えもできますが……残念なことに半妖は普通の妖怪とは違って身体が弱く、妖術にしろサイキックにしろ長時間、持続させることはできないそうですから……どちらが優れているのかはあまり断言できませんね……」
「ふぅーん……」
聖の半妖と普通の妖怪の違いについての説明を聞いた後、夜見はそう言って納得する。
「……それを考えたら、聖は人間なのに凄く強いな……この間だって酔って暴れていた鬼を片手で投げ飛ばしてたし……」
「あ、あれは私が単に『肉体強化』のサイキックを使えたからなのであって、私が別に馬鹿力って訳じゃ」
「誰もそこまで言ってないよ……聖が長生きなのもそのサイキックのおかげなのか?実は聖は千歳は軽く超えているって話をこの前、聞いたんだけど……」
顔を赤らめながらそう弁解する聖に対し、夜見は若干呆れながらそう尋ねる。
「……誰から聞いたんです?」
「え?」
「ですから、その話は誰から聞いたんです?」
が、聖はその質問には答えず、逆に自分の歳についての話を誰から聞いたかについて、笑顔でそう尋ねる。
が、その背後には黒いオーラが滲み出ていた。
「と、寅丸とナズーリン……」
夜見にもそのオーラが見えたのか、若干言いづらそうにしながらもそう答える。
「そうですか……後であの二人には軽く一時間程、説法を説くとしましょうか……」
「ふ、二人のことをあまり怒らないであげて!!最初に聖の歳について、あの二人に聞いたのは私だから!!」
(黒い)笑顔でそう言う聖に対し、夜見は慌てながらそう言う。
「……今回は夜見さんに免じて、三十分程度にしましょう……」
「ホッ・・・」
「それと夜見さん。先程の質問についてですが、答えは否……私のサイキック、『肉体強化』は筋力、瞬発力、反応速度等を強化するのであって、病気に対する耐性等は強化することはできません……私が長生きなのは『管理者』として与えられた加護のおかげです……」
自分の二人の友人に対する
「?加護?」
「この世界の国々にある『外の世界』への扉と鍵を護り続けるために、その管理者には『不老不死』という加護が与えられるんです……もっとも、加護というより一種の呪いかもしれませんが……」
自身が言った『加護』という単語に首を傾げる夜見に対し、聖はどこか悲しそうな表情をしながら、そう説明する。
「それは……親しくなった人間や妖怪が自分よりも先に死んでしまうから……?」
「えぇ……」
「……辛くなかったのか……?」
「辛くない……と言えば、嘘になりますね……ですが、だからといってこの国の扉と鍵、そして国民である人間や妖怪を護る使命がある管理者である私がいつまでも泣いて立ち止まっている訳にもいきませんから……『人間と妖怪が手を取り合って生きる世界』の実現という“夢”もありますから、泣いてなんかいられません……」
「………」
真剣な表情でそう尋ねる夜見に対し、聖は悲しそうな笑顔でそう答える。
「……泣いても良いよ……」
「え?」
「聖がどれだけ辛い気持ちで生きてきたのかは想像できないけど、今は私やナズーリン、寅丸や一輪がいるし、私達の“夢”も聖と同じだから……泣きたい時は泣いて良いと思う……」
「夜見さん……」
「それじゃあ、私はそろそろナズーリンとの修行の時間だから……」
夜見はそう言うと、友人兼家族であるネズミの妖怪、ナズーリンの元へと向かっていった。
「……泣いても良い……ですか……最後に泣いたのは何時以来ですかね……」
一人、その場に残った聖は切なそうな表情でそう言った。