それぞれの別れ

2014年、日本・・・

その後、長い沈黙のなか、一同を乗せたデンライナー晴斗達の時代に到着する。

「ん~~~!!長かった時間旅行もこれで終わりかぁ~~~!!」

「だな。あ。そうだ。流牙。莉杏。ちょっと降りてこいよ。」

「は?」

「え?ここは私達の時代じゃ」

「良いから良いから。」

「「?」」

晴斗に言われた流牙と莉杏は首を傾げながら降りてみる。

『!?こいつは驚いた!!流牙!!“邪気”が全くと言っていい程、感じねぇ!!』

「!?それは本当か!?ザルバ!!」

『あぁ!!』

「“邪気”を感じないってもしかして……」

「そっ。少なくともこの時代には元からホラーはいないってことだ。」

「「『!?』」」

晴斗達のいるこの時代にはホラーはいない……つまり自分達が頑張り続ければ、ホラーのいない世界になった“未来”が必ず来るということを流牙と莉杏は理解する。

「この時代は俺達がファントムから守る……」

「だから、おまえ達は……」

「……あぁ……俺達は俺達の時代をホラーから守る……」

「この“未来”に“希望”を繋げるためにも……」

「俺達を信じ、“夢”を託して消えた阿号のためにも……」

晴斗と仁藤とそう言葉を交わした後、流牙と莉杏はデンライナーに乗り込む。

「じゃあ」

「あぁ!!皆まで言うな!!じゃあな!!」

「……」

「ははは……じゃあ、晴斗さん。仁藤さん。お元気で。」

「良太郎達も元気でな。」

「はい!!」

そうして良太郎達も乗り込み、デンライナーは走り去っていった。

「……行っちまったな……」

「あぁ……」

「しっかし、腹減ったなぁ~!!」

「……『はんぐり~』でドーナッツ食ってから帰るか?」

「お!!良いね!!けど、その前に……」

「あぁ。隠れてないで出てこいよ。」

「バレていたか……」

「「「「「ギャウッ!!」」」」」

晴斗がそう言った瞬間、カマキリみたいなファントム、ギガマンティスと複数のグールが現れる。

それを見て、二人は指輪を嵌める。

『ドライバーオン・プリーズ』

『ドライバーオン!!』

『シャバドゥビタッチヘンシーン!!シャバドゥビタッチヘンシーン!!』

「変身。」

「変ー身!!」

彼らの戦いは終わらない・・・
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