魔王との死闘

「くっ……我を……嘗めるなぁ!!」

カァァァ

魔王がそう言った瞬間、胸のワインレッドの逆三角形の紋章が光り始める。

「「「!?」」」

ドカァァァンッ!!

次の瞬間、魔王の身体から邪悪な“波動”が放たれ、その“波動”は魔王の身動きを封じていた鎖を破壊すると同時にウィザード、電王、牙狼の三人を吹き飛ばす。

「「「うわぁぁぁっ!?」」」

「………」

“波動”を受け、三人がダメージを負うなか、“波動”は紫のオーラとなって、魔王の身体に纏われる。

「ハッ!!」

「「「!?」」」

ズバババババババババァンッ!!

次の瞬間、魔王は高速で回転して、移動しながら二刀流のマオウガッシャーで三人を斬り刻む。

「「「うわぁぁぁっ!?」」」

「はぁぁぁ……ハッ!!」

「「「!?」」」

ズバァァァンッ!!

魔王はさらに追い討ちと言わんばかりに二刀流のマオウガッシャーから強大で邪悪な紫の炎の斬撃を放つ。

ズガァァァンッ!!

「「「うわぁぁぁっ!?」」」

その斬撃を受け、牙狼は多大なダメージを受け、ウィザードと電王は変身が強制解除され、晴斗と良太郎の姿に戻る。

「うっ……」

「なんて強さだ……」

「くっ……」

「思い知ったか。電王。ウィザード。牙狼……これがこの『魔界』を統べる我の“力”……おまえ達では勝てぬ……」

「くっ……まだだ……!!」

一気に形勢逆転し、そう言ってくる魔王に対し、牙狼はそう言いながら立ち上がり、牙狼剣を構える。

「流牙……」

「流牙さん……」

「ふん。良いだろう。牙狼……まずは貴様から消してくれる!!」

魔王はそう言いながら、二刀流のマオウガッシャーを構え、満身創痍の牙狼に向かっていく。

「俺は莉杏と……約束したんだ……おまえを倒して……人間界を守ると!!」

対する牙狼はそう言いながら、牙狼剣で迎え撃とうとする。

「フッ!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

が、魔王は右手のマオウガッシャーで牙狼の牙狼剣を弾き上げ、

「はぁ!!」

ズバァァァンッ!!

左手のマオウガッシャーで牙狼を斬り裂く。

「ぐわぁぁぁっ!?」

ガクッ!!

斬り裂かれた牙狼は苦痛の声を上げながら、その場で片膝を着く。

「流牙!!」

「流牙さん!!」

「消えろ!!牙狼!!」

魔王は止めを刺そうと右手のマオウガッシャーを牙狼に向けて、降り下ろす。
3/7ページ
スキ