流牙VS莉杏

『魔王の間』・・・

「来たか。ウィザード。電王。牙狼……『賢者の石』は持ってきたか?」

自分の目の前まで辿り着いた晴斗達に対し、ドレッドは玉座に座ったまま、そう話しかける。

「悪いけど、『賢者の石』はとっくの前に俺の『アンダーワールド』に封印した。だから、ここにはない。あったとしても……」

「君には絶対に渡さない……」

「莉杏は返してもらう……」

そんなドレッドに対し、晴斗、良太郎、流牙の三人は真剣な表情でそう言う。

「なるほど……貴様の『アンダーワールド』に封印してあるということはつまり、形はどうあれここに持ってはきているという訳か。ウィザード……フフフ……」

対するドレッドは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

「よかろう……小娘は返してやる……」

ズドォォォンッ!!

『!?』

ズガァァァンッ!!

『うわあああぁぁぁっ!?』

ドレッドがそう言った瞬間、何処からか“黒い光”が放たれ、晴斗達はその攻撃を受け、ダメージを受けながら吹き飛ばされる。

「くっ……ザルバ……今のは……」

『あぁ、“邪気”が混じっているが、“法力”だ。しかもこの“法力”は』

ザッ!!

『!?』

「………」

「莉杏!?」

ザルバの言葉の最中、“黒い光”、“邪気”が混ざった“法力”が放たれた方から何故か銀髪になった莉杏が現れる。

「・・・クスッ・・・」ガチャンッ!!

莉杏は不敵な笑みを浮かべながらライダーベルトを取り出し、装着する。

「変身。」

『スカルフォーム』

パキィィィンッ!!

莉杏がそう言いながらライダーパスを取り出し、セタッチした瞬間、莉杏は仮面ライダー幽汽・スカルフォームに変身する。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「!?」

変身した後、幽汽SFスカルフォームは剣を手にし、流牙に斬りかかる。

「くっ!!」

ガキィィィンッ!!

対する流牙は幽汽SFの剣撃の一閃目、二閃目をかわし、すぐさま引き抜いた魔戒剣で幽汽SFの剣を受け止める。

「くっ!!やめろ!!莉杏!!」

受け止めた後、流牙はそう幽汽SFに呼びかける。

「………」

「!?」

ズガァァァンッ!!

が、幽汽SFは流牙の腹に魔導筆を当て、“法力”を放ってくる。

「ぐわぁぁぁっ!?」

「流牙さん!!」

「ッ……おまえ、莉杏に一体何をした!?」

幽汽SFの“法力”を0距離で受け、ダメージを受ける流牙に良太郎がそう言うなか、晴斗はそうドレッドに尋ねる。

「フフフ……小娘には今、死郎と共に復活したゴーストイマジンが憑依している……我ら、『マジンラー』が人間界を侵攻する前のちょっとした余興のためにな……」

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

対するドレッドが不敵な笑みを浮かべながらそう言うなか、幽汽SFは再び流牙に斬りかかる。

「くっ!!」

ガキィィィンッ!!

流牙は幽汽SFの剣撃の一閃目をかわし、魔戒剣で二閃目を受け止める。

「はっ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

が、幽汽SFはすぐさまその場で一回転し、その勢いを乗せた回し蹴りを流牙に放ち、蹴り飛ばした。
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