全ての黒幕

「さぁ、恐怖の時間だ。」

「「「!?」」」

ズドドドドドドドッ!!

魔王はそう言いながらマントの下から黒いデンガッシャー、マオウガッシャー・ガンモードを取り出し、七弾の紫の“炎弾”を放ってくる。

スガガガガガガガァンッ!!

「ぐわぁぁぁっ!?」

「あぁ!?」

「はあああぁぁぁっ!!」

魔王が放った“炎弾”を受け、電王とウィザードがダメージを受けるなか、牙狼は牙狼剣を構えて、魔王に向かって突っ込んでいく。

「流牙!!この!!抜け駆けすんな!!」

「ッ!!」

それを見た電王はそう言いながら牙狼の後に続くように突っ込み、ウィザードもウィザーソードガンをガンモードからソードモードに変えて、突っ込んでいく。

「フッ……」

「!?」

ガキィィィンッ!!

対する魔王はマントの下から取り出した、左手に持ったマオウガッシャー・ガンモードとは違う、右手に持ったもう一つのマオウガッシャー・ソードモードで牙狼の牙狼剣を弾き上げ、

ズバァァァンッ!!ズバァァァンッ!!

「ぐわぁぁぁっ!?」

二閃して牙狼を吹き飛ばし、

「フッ!!」

「「!?」」

ズドドドドドドッ!!

ズガガガガガガァンッ!!

「「うわぁぁぁっ!?」」

電王とウィザード、それぞれに三弾ずつ“炎弾”を放ち、命中させて退ける。

「くっ……あの野郎、武器を二つ持ってやがるのか!!」

「その通り。」

「!?」

「フッ!!」

ズバァァァンッ!!

胸を押さえながらそう言う電王に対し、いつの間にか背後に回っていた魔王はそう言いながら、二刀流のマオウガッシャー・ソードモードで電王を斬り裂き、吹き飛ばす。

「良太郎!!」

「くっ!!」

吹き飛ばされた電王に牙狼がそう言うなか、ウィザードはウィザーソードガンで魔王に斬りかかる。

ガキィィィンッ!!

魔王は二刀流のマオウガッシャーをクロスさせる形でウィザードのウィザーソードガンを受け止める。

ウィザードと魔王が鍔迫り合いをするなか、牙狼は牙狼剣で魔王に斬りかかる。

「フッ!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

が、魔王はウィザードのウィザーソードガンを弾き上げ、

「はぁっ!!」

ズバァァァンッ!!

「ぐわぁぁぁっ!?」

「!?」

そのまま横に回転しながら、二刀流のマオウガッシャーでウィザードを斬り裂き、ウィザードを牙狼に向けて、吹き飛ばす。

ドカッ!!

「うわっ!?」

「ぐっ!!」

「流牙!!晴斗!!」

「はぁぁぁ……はっ!!」

「「「!?」」」

ズバァァァンッ!!

魔王は二刀流のマオウガッシャーの刀身に紫の炎を纏わせて、強力な炎の斬撃を二つ、ウィザード、電王、牙狼の三人に向けて、放つ。

ドカァァァンッ!!

「「「うわぁぁぁっ!?」」」

魔王が放った斬撃を受け、三人は大ダメージを受けながら吹き飛ばされる。

「流牙!!皆!!くっ!!」

ズドォォォンッ!!

そんな三人と魔王の戦いを、ホラーを中心に戦いながら見ていた莉杏はそう言いながら、魔導筆から“法力”を魔王に向けて、放つ。

「ふん。」

ズバァァァンッ!!

魔王はそう言いながら、左手に握ったマオウガッシャー・ソードモードで莉杏が放ってきた“法力”を斬り裂き、

「はぁっ!!」

ズドドドッ!!

右手に握ったマオウガッシャー・ガンモードで三弾の“炎弾”を莉杏に向けて、放つ。

ズガガガァンッ!!

「きゃあああっ!?」

ドサッ!!

「うっ………」

「莉杏!!くっ!!うおおおぉぉぉっ!!」

魔王が放った“炎弾”を受け、莉杏がダメージを受けながら倒れ込むなか、牙狼はそう言いながら、牙狼剣で斬りかかる。

「………」

・・・フッ・・・

「!?」

スカッ

が、魔王の姿が消え、牙狼の牙狼剣が空を切る。

ドカッ!!

「あっ!?」

『!?』

「………」

次の瞬間、魔王は倒れ込んだ莉杏の背中を踏みつける形で再び姿を現す。

「莉杏!!」

「動くなぁ!!」

『!?』

魔王がそう言った瞬間、周りで戦っていた者達が動きを止める。

「この女を死なせたくなかったらな………」

「くっ………」

「この野郎!!」

「何の真似だ!?」

「この女は我ら、『マジンラー』が預かる。返して欲しければ、『魔界』にある我が城に『賢者の石』を持って来るがいい。」

パァァァ

魔王がそう言った瞬間、魔王と踏みつけられている莉杏、イマジンやホラー、グール達の足元に魔法陣が展開される。

・・・フッ・・・

次の瞬間、魔王と『マジンラー』、そして莉杏の姿がその場から消えた。
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