魔法使いとの交差

『魔界』・・・

「そうか……我が支配下に置いてやった阿号は裏切り、ネガタロスは倒されたか……」

「あぁ……」

その頃、『魔界』にある『マジンラー』の拠点である城の最上階では、牙王がそうスーツの男に報告していた。

「しかし、大将。あの時代にウィザードの他にもライダーがいるとは聞いてなかったぜ?」

「あぁ、それはすまなかったな……」

「たくっ……で?電王と牙狼が駆けつけて来やがったから、言われた通り、“わざと”『魔界列車』のチケットを落としてきたが、良かったのか?奴等を態々わざわざここに招待するような真似をして……」

「あぁ。奴等は確かに邪魔だが、敢えて追わせてやった方が行動が読みやすい上、ウィザードも行動を共にして来るだろうから
な……」

「……なるほど……チケットを渡した電王と牙狼と行動を共にさせ、ウィザードの方から『賢者の石』を『魔界』に運ばせるって魂胆か……」

「あぁ……」

「で、どうする?次は私が行くか?」

スーツの男と牙王がそう話をするなか、死郎がそうスーツの男に言う。

「いや。今は気分が良い……」スクッ

対するスーツの男はそう言いながら、先程まで座っていた玉座から腰を上げる。

「……我が行こう……」
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