喰う者同士の闘い

2014年、日本、『面影堂』・・・

カランカラーン♪

「こんにちは。」

2014年、日本のとある町にある骨董品店、『面影堂』に晴斗と親交のある女刑事、大門凛子はそう言いながら入ってくる。

「やぁ。凛子ちゃん。いらっしゃい。」

「凛子さん。こんにちは。」

そんな凛子に対し、『面影堂』の店主、輪島繁と晴斗の弟子、奈良瞬平はそう言う。

「あれ?晴斗君は?」

「あぁ、晴斗さんは今、仁藤さんと一緒に怪人探しに。」

「怪人って最近、現れ始めたファントムじゃない怪人のこと?」

「はい。」

カランカラーン♪

「邪魔するぜぇ……」

凛子と瞬平がそう話をするなか、なにやら盗賊のような格好をした男性が入ってくる。

「いらっしゃい。何かお買い求めで?」

入ってきた男に対し、繁はそう話しかける。

「そうだなぁ……操真晴斗って奴が何処にいるかを教えて欲しいなぁ……」

「?晴斗のことを?」

「あぁ……」

「晴斗さんでしたらムグッ!?」

「あ?」

「あの……すいませんが、あなたは?」

瞬平の口を押さえながら、凛子がそう男に尋ねる。

「あぁ、そういえば、自己紹介がまだだったな……俺は牙王だ……」

対する男、牙王はそう名乗る。

「?牙王?」

そんな牙王の名前に凛子は一瞬、首を傾げる。

「……晴斗君に一体何の用なんですか?」

が、すぐさまそう尋ねる。

(よくわからないけど、この人、なんか危ない感じがする・・・)

刑事としての“勘”からか、凛子は牙王から何か良からぬ気配を感じとる。

「別に。ただそいつが持っている『賢者の石』っつうもんを渡して貰いたいだけだ。」

「「「!?」」」

そんななか、牙王が言った『賢者の石』という単語に対し、凛子、瞬平、繁の三人は驚愕の表情を浮かべる。

「どうしてそのことを!?」

「まさか、ファントム!?」

「あ?」

「申し訳ありませんが、晴斗君が何処にいるのか、お答えできません。どうぞお引き取りください。」

そう困惑の声を上げる繁と瞬平に牙王が首を傾げながらそう言うなか、凛子は真剣な表情でそう言う。

「どうしてもダメか?」

「……例え、私達が晴斗君の居場所を教えたとしても、晴斗君は『賢者の石』を渡しません。あの石は彼にとっても私達にとっても大切なコヨミちゃんの形見なんです。」

真剣な表情でそう尋ねる牙王に対し、凛子も真剣な表情でそう答える。

「そうか……なら、仕方ねぇ……喰ってやるか……」ガチャンッ!!

「「「!?」」」

が、牙王はそう言いながらガオウベルトを取り出し、装着する。

「ライダーのベルト!?」

「まさか、この人、魔法使い!?」

「変……身……」

『ガオウフォーム』

パキィィィンッ!!

凛子と瞬平がそう困惑の声を上げるなか、牙王はマスターパスをセタッチし、仮面ライダーガオウに変身した。
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