リベンジと強敵(とも)

「ぐわぁぁぁっ!?」

「きゃっ!?」

牙狼と莉杏が吹き飛ばされ、ダメージを負うなか、

「はあああぁぁぁっ!!」

ドカァァァンッ!!

「うわぁぁぁっ!?」

電王もまた、ネガ電王から突きを食らい、牙狼の近くまで吹き飛ばされる。

「良太郎!!」

「うっ………」

「フフフ……どうやらこいつとはただの敵同士じゃねぇみてぇだが……無駄だ。牙狼……貴様の声はこいつには届かない………」

電王を吹き飛ばした後、ネガ電王はそう言いながら、阿号の隣に立つ。

「ぐっ……どういうことだ?」

「こいつは今、『あのお方』の“邪気”によって俺達の支配下にある……おまえ達がどれだけ呼び掛けようが、こいつの“意思”はもうここにはないのさ………」

牙狼からの問いに対し、ネガ電王は阿号の胸を親指で指しながらそう答える。

「貴様ら……!!」

不敵な笑みを浮かべながらそう言うネガ電王に対し、牙狼はそう言いながら“怒り”を顕にする。

「フフフ……やれ。阿号……」

ズオオオォォォッ!!

ネガ電王がそう命じた瞬間、阿号の背中から無数の鎖が上空に向かって伸びていく。

ズドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

「「!?」」

ズガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

「「ぐわぁぁぁっ!?」」

次の瞬間、上空から無数の鎖の先端のクナイが槍の雨のように降り注ぎ、牙狼と電王にダメージを与える。

「!?野上!!道外!!」

「!?爺ちゃん!!」

共に戦っていたゼロノスとNew電王はそう言いながら、電王と牙狼の元へ駆けつけようとする。

「グオオオォォォッ!!」

が、他のイマジンやホラーがその行く手を阻む。

「くそっ!!このままじゃ!!」

「爺ちゃん!!」

「うっ……」

「くっ……」

「阿号。おまえは牙狼を。電王は俺が止めを刺す。」

ネガ電王はそう阿号に命じながら、ネガデンガッシャーをロッドモードからガンモードに変え、ライダーパスをセタッチする。

『フルチャージ』

「………」

ズオオオオオッ!!ガシィィィンッ!!

阿号は右腕から出した鎖で巨大な剣を作り、右手で握って持つ。

(なっ!?)

「なに!?あの剣!?」

「フフフ……終わりだ。電王。牙狼。」

「………」

阿号の剣の大きさに電王がそう困惑の声を上げるなか、ネガ電王はそう言いながら、エネルギーが供給されたネガデンガッシャーの銃口を電王に向け、阿号は剣を振り上げる。

「……やめて……」

そんななか、莉杏がそう阿号に呼び掛ける。

「やめてえええぇぇぇっ!!!」

「阿号!!」

「………」

莉杏と牙狼が必死にそう呼び掛けるなか、阿号は剣を降り下ろす。

(……阿号……)

「!?」

ピタッ・・・

『!?』

が、すんでのところで阿号はその剣を止め、停止した。
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