魔界の列車

『魔界』・・・

その頃、ホラーが住まう“異世界”、『魔界』の中枢にある城の最上階では赤いロングヘアーにワインレッドのスーツを着た男が玉座に座り、傍らには黒のロングヘアーの男が佇んでいた。

「今、戻ったぞ。」

その二人の前にネガタロスがそう言いながら現れる。

「どうだったか?ネガタロス。」

「とりあえず、大量のイマジンとホラーによるターミナルの制圧は失敗、電王と牙狼が遂に合流した。」

「……そうか……」

「ん?牙王はどうした?姿が見えないが……」

ネガタロスからの報告を聞いて、スーツの男がそう言うなか、ネガタロスはそう尋ねる。

「奴は『魔界列車』で2014年の日本に向かった……“例のもの”を回収しにな……」

そんなネガタロスに対し、黒髪の男、死郎はそう答える。

「そうか……」

「アレを手に入れれば、我ら、『マジンラー』の『人間界』への侵攻はよりスムーズになる。が、それを牙狼と電王に邪魔されては困る……ネガタロス。奴等の所へ向かえ。可能であれば、消せ……」

死郎の答えに納得するネガタロスに対し、スーツの男はそうネガタロスに命ずる。

「了解した。このネガタロス様が奴等を“地獄”に葬ってやる………」

対するネガタロスはそう言いながら、その場から去ろうとする。

「あぁ、待て。ネガタロス。」

が、スーツの男がそう言って、ネガタロスを呼び止める。

「……なんだ?」

「こいつも連れていけ。役には立つ。」

スーツの男がそう言った瞬間、黒い鎧を纏った黒髪の男がその場に現れる。

「?こいつは?」

「おまえ達と同じように我が甦らせた者だ。こいつは最初、我らに従うのを拒否したが、今は我の“邪気”で我の支配下においてある。」

「そうか……では、行ってくる……」

ネガタロスはそう言うと、鎧の男と共にその場から去っていった。

「牙狼……電王……貴様らに我らを止められるかな?……フフフ……」

その後、スーツの男は不敵な笑みを浮かべながらそう言った。
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