ゲームとパンツと黒鴉と……
「それから軌道エレベーター『エンデュミオン』でアリサのライブが行われ、その際も様々な勢力がそれぞれの思惑で行動。我々も雇い主と手を切って独自行動。率直に言おう。私は鳴護アリサを殺すつもりだった。」
「ッ………」
かつて『鳴護アリサ』を殺そうとしていたというシャットアウラの言葉に佳奈多は表情を険しくさせる。
「当時の私は、事故の後から音楽を認識出来ずにノイズ音に聞こえていた。だから彼女の歌が受け入れられず、彼女に手を出そうとした。だが少し前からアリサと交流があった男子高校生に鉄拳と共に説教されてな………それで不意にオリオン号での出来事を思い出した。」
「………何が、あったんですか?」
「あの時、私は輝石に強く願った。輝石はそれに応えて奇跡を起こした。代償として私の父の命、それから私の音楽が失われた。」
そんななか、そう尋ねる梨紗に対し、シャットアウラは輝石を見ながらそう説明する。
「音楽が代償って………もしかして……」
「気恥ずかしいが、幼い頃の私は歌手を夢見ていたんだ。だから代償の一つに選ばれたのだろう。
話を戻すが、奇跡の余剰エネルギーと二つの対価を元に一人の少女が形成された。
私の想いと対価から産まれた存在。私の半身と呼べる存在、それが鳴護アリサの正体だ。」
「………いるはずの無い、奇跡の存在だと?」
「信じ難い話だが、そうだ。エンデュミオンが地上に落下するのを防ぐべく、和解した私達は想いと共に再び一つになる事で『奇蹟』を起こしてエンデュミオンを引力圏の外へと離した………これが『エンデュミオンの奇蹟』の真実だ。」
「では、鳴護アリサは貴女と一つになって消滅したと……」
「ああ。輝石も元に戻り、私の音楽も戻った。流石に死んだ父は戻らなかったが………だからこそ、鳴護アリサの話題が最近になって世間に上がり始めた事に疑問に思い、調査をしていた所で鳴護アリサの娘の登場………接触しない訳が無いだろう?」
真剣な表情でそう言う佳奈多に対し、シャットアウラは目の前にいる娘 を見ながらそう言う。
「貴女にとって、鳴護アリサの娘は存在するはずが無いということね。」
「ッ……」
「ああ。そしてライブ会場でアリサが憑依している事にすぐに気付いた。あれから鳴護梨紗について調べたが………」
「この子自身が形跡を抹消したわね。」
「我々でも確証は得られなかった。だが『鳴護』から朝鳴技研に辿り着いて大凡の見当がついた。だが、謎はまだある。」
「何故私に憑依した鳴護アリサが、貴女の鳴護アリサの記憶と私の母である朝鳴桜歌の記憶の両方を持っているのか……ということですよね?」
「そうだ。」
「学園都市なら鳴護アリサのデータは残ってなかったの?」
「無論我々もアリサについて再調査した。一応、アリサも学園都市の高校に在学し、能力開発を受けていたからな………だがアリサのデータは何一つ残っていなかった。電子も紙媒体も。だが研究所で奇妙な形跡があった。これを見て、どう思う?」
そう尋ねる佳奈多や梨紗達に対し、シャットアウラはそう言いながら一枚の写真を見せる。
そこには『埃が積もる施設床で不自然に埃が四角くくり抜かれている』光景が写し出されていた。
「何かがあった、形跡ですね。」
「それも、つい最近持ち出された跡ッスね……」
「………」
「……梨紗、大丈夫?」
写真を見てノアとイチカがそう言うなか、佳奈多はそう梨紗に尋ねる。
「………はい、大丈夫、です……」
「どうやら我々とそちら以外にも、鳴護アリサを調べている者がいる。十分気を付けて欲しい。それから情報を精査していて気付いた事がある。鳴護桜歌が巻き込まれた記録がある『ゴールドタワー倒壊事件』。覚えているか?」
対する梨紗がそう返事をするなか、シャットアウラは佳奈多を見ながらそう尋ねる。
「勿論覚えているわ。巻き込まれたと聞いて血の気が引いたもの。あの事件であの子は無意識に歌い、奇蹟を起こして自覚した。そしてその対価を目にし、あの子は歌手の夢を諦めた………」
「!?歌手を諦めただと…!?」
梨紗の母親、朝鳴桜歌 が歌手の道を諦めたという事実にシャットアウラは目を見開きながらそう言う。
「周りが軽傷の中、恋人だけが目の前で重傷を負った。歌えば奇蹟が起きて、代償に大切な人が傷付く………そう考え付くのに時間は掛からないでしょう?だからあの子は喫茶店に道を変え、梨紗にも歌手を目指していたことは伏せていた。」
「そうか………それならば諦めても可笑しくない、か………話を戻そう。エンデュミオン事件とゴールドタワー倒壊事件。この間に25年あるが、何故か世間からはズレが無くなっている。」
「!?何ですって…?」
「どう思う?」
「………誰かが情報操作した。理由としては、鳴護アリサと朝鳴桜歌を同一化しようとしてる。これまでの話を踏まえると、そうとしか思えないわね。梨紗、どうする?」
「………私達も学園都市を調べましょう。佳奈多さん、ホリイさんとフェルトを連れて2号機で向かって下さい。ノアはユメと共にゴールドタワー跡近辺を調査して。」
「了解したわ。」
「了解です…!」
「学園都市の調査は我々も協力する。崩壊したとはいえ、場所によってはまだセキュリティが生きているからな。合流ポイントは………」
そうして梨紗達朝鳴技研 とシャットアウラ達黒鴉部隊は打ち合わせを始めた。
「ッ………」
かつて『鳴護アリサ』を殺そうとしていたというシャットアウラの言葉に佳奈多は表情を険しくさせる。
「当時の私は、事故の後から音楽を認識出来ずにノイズ音に聞こえていた。だから彼女の歌が受け入れられず、彼女に手を出そうとした。だが少し前からアリサと交流があった男子高校生に鉄拳と共に説教されてな………それで不意にオリオン号での出来事を思い出した。」
「………何が、あったんですか?」
「あの時、私は輝石に強く願った。輝石はそれに応えて奇跡を起こした。代償として私の父の命、それから私の音楽が失われた。」
そんななか、そう尋ねる梨紗に対し、シャットアウラは輝石を見ながらそう説明する。
「音楽が代償って………もしかして……」
「気恥ずかしいが、幼い頃の私は歌手を夢見ていたんだ。だから代償の一つに選ばれたのだろう。
話を戻すが、奇跡の余剰エネルギーと二つの対価を元に一人の少女が形成された。
私の想いと対価から産まれた存在。私の半身と呼べる存在、それが鳴護アリサの正体だ。」
「………いるはずの無い、奇跡の存在だと?」
「信じ難い話だが、そうだ。エンデュミオンが地上に落下するのを防ぐべく、和解した私達は想いと共に再び一つになる事で『奇蹟』を起こしてエンデュミオンを引力圏の外へと離した………これが『エンデュミオンの奇蹟』の真実だ。」
「では、鳴護アリサは貴女と一つになって消滅したと……」
「ああ。輝石も元に戻り、私の音楽も戻った。流石に死んだ父は戻らなかったが………だからこそ、鳴護アリサの話題が最近になって世間に上がり始めた事に疑問に思い、調査をしていた所で鳴護アリサの娘の登場………接触しない訳が無いだろう?」
真剣な表情でそう言う佳奈多に対し、シャットアウラは目の前にいる
「貴女にとって、鳴護アリサの娘は存在するはずが無いということね。」
「ッ……」
「ああ。そしてライブ会場でアリサが憑依している事にすぐに気付いた。あれから鳴護梨紗について調べたが………」
「この子自身が形跡を抹消したわね。」
「我々でも確証は得られなかった。だが『鳴護』から朝鳴技研に辿り着いて大凡の見当がついた。だが、謎はまだある。」
「何故私に憑依した鳴護アリサが、貴女の鳴護アリサの記憶と私の母である朝鳴桜歌の記憶の両方を持っているのか……ということですよね?」
「そうだ。」
「学園都市なら鳴護アリサのデータは残ってなかったの?」
「無論我々もアリサについて再調査した。一応、アリサも学園都市の高校に在学し、能力開発を受けていたからな………だがアリサのデータは何一つ残っていなかった。電子も紙媒体も。だが研究所で奇妙な形跡があった。これを見て、どう思う?」
そう尋ねる佳奈多や梨紗達に対し、シャットアウラはそう言いながら一枚の写真を見せる。
そこには『埃が積もる施設床で不自然に埃が四角くくり抜かれている』光景が写し出されていた。
「何かがあった、形跡ですね。」
「それも、つい最近持ち出された跡ッスね……」
「………」
「……梨紗、大丈夫?」
写真を見てノアとイチカがそう言うなか、佳奈多はそう梨紗に尋ねる。
「………はい、大丈夫、です……」
「どうやら我々とそちら以外にも、鳴護アリサを調べている者がいる。十分気を付けて欲しい。それから情報を精査していて気付いた事がある。鳴護桜歌が巻き込まれた記録がある『ゴールドタワー倒壊事件』。覚えているか?」
対する梨紗がそう返事をするなか、シャットアウラは佳奈多を見ながらそう尋ねる。
「勿論覚えているわ。巻き込まれたと聞いて血の気が引いたもの。あの事件であの子は無意識に歌い、奇蹟を起こして自覚した。そしてその対価を目にし、あの子は歌手の夢を諦めた………」
「!?歌手を諦めただと…!?」
梨紗の母親、
「周りが軽傷の中、恋人だけが目の前で重傷を負った。歌えば奇蹟が起きて、代償に大切な人が傷付く………そう考え付くのに時間は掛からないでしょう?だからあの子は喫茶店に道を変え、梨紗にも歌手を目指していたことは伏せていた。」
「そうか………それならば諦めても可笑しくない、か………話を戻そう。エンデュミオン事件とゴールドタワー倒壊事件。この間に25年あるが、何故か世間からはズレが無くなっている。」
「!?何ですって…?」
「どう思う?」
「………誰かが情報操作した。理由としては、鳴護アリサと朝鳴桜歌を同一化しようとしてる。これまでの話を踏まえると、そうとしか思えないわね。梨紗、どうする?」
「………私達も学園都市を調べましょう。佳奈多さん、ホリイさんとフェルトを連れて2号機で向かって下さい。ノアはユメと共にゴールドタワー跡近辺を調査して。」
「了解したわ。」
「了解です…!」
「学園都市の調査は我々も協力する。崩壊したとはいえ、場所によってはまだセキュリティが生きているからな。合流ポイントは………」
そうして梨紗達
