プロローグ
七時間後、東京都、某ホテル・・・
「せ、セカンドの蛇ノ目 エリカです!よろしくお願いします!!」
「同じくセカンドの篝 ヒバナ。エリカのパートナー。よろしくね。」
「京都からきたセカンドの井ノ上たきなです。今回はよろしくお願いします。」
七時間後、合流場所である某ホテルにて、若干緊張気味になっているオレンジの髪に低身長なセカンドリコリス、蛇ノ目エリカと相棒である金髪の高身長のセカンドリコリス、篝ヒバナとたきなは互いにそう挨拶を交わす。
「………」キョロキョロ
「?あ、あの……?」
「どっしたの?」
「あの……フキさんの相棒である『梨紗さん』は……?」
今現在、合流場所であるホテルの部屋には自分を含めた四人のリコリスしかいないことにたきなは首を傾げながらそう尋ねる。
「彼奴は今、一足先にマフィア共のアジトから1500m離れた狙撃ポイントに着いて奴らの動きを監視しているところだ。」
そんなたきなに対し、フキは地図とアジトである廃ビルの見取り図をテーブルの上に広げながらそう説明する。
「!?」
(せ、1500m!?慣れている人でも1000mを超えたら難しいと言われているのに……っ!!?)
「たきな!聞いてるのか?」
そんなフキの説明にたきなが内心で困惑するなか、フキがそう声をかけてくる。
「ッ……大丈夫です……」
「そうか…じゃあ、作戦の説明に入るぞ。」
「はい。」
「今、私達がいるのはここ、マフィア共のアジトがここだ。因みに梨紗が待機して監視をしているのはここだな。」
フキはそう言いながら地図の上の三ケ所に目印として弾丸を置く。
「……本当に1500m離れてますね……」
「彼奴からしたら『丸めたゴミを屑箱に投げ捨てるようなものの距離』らしい……」
「……丸めたゴミを……え……?」
「あはは……まぁ、そんな反応になるよね……」
「私達も初めて言われた時はそんな反応だったし……」
フキが言った『丸めたゴミを屑箱に投げ捨てるようなもの』という単語に思わずそう声を出すたきなにエリカとヒバナは苦笑いしながらそう言う。
「流石は『鷹の眼 』って感じだよね。」
「だねぇ~。」
「鷹の眼……」
「うぉっほん!彼奴のことは置いといて、作戦の説明に戻るぞ!」
梨紗について、そう話をするエリカとヒバナ、たきなの三人に対し、フキはわかりやすく咳払いしながらそう言う。
「ご、ごめんなさい!!」
「あはは……ごめん。」
「すいません。」
「たくっ……それじゃあ続きに入るぞ……マフィア共のアジトは五階建ての廃ビルだ。
一階の唯一の出入口である正面玄関前に拳銃を所持したのが二人、屋上にライフルのスコープで周囲を見渡しているのが四人。
合計六人の見張りがインカムで連絡を取り合いながら一定時間の交代で常駐している……」
三人からの謝罪を受けた後、フキは廃ビルの見取り図の方に棒人間を書き込みながらそう説明を続ける。
「作戦としては先ず梨紗が狙撃で屋上にいる四人を排除する。
上との連絡が取れなくて困惑し初めた下の二人を速攻で倒す。
そして、ここにいる四人でアジトに乗り込み、マフィア共を排除しながらボスと件の兵器を見つけだす。」
「あの……一つ質問良いですか?」
「なんだ?たきな。」
「梨紗さんという方の実力を疑う訳ではないのですが、1500mもの離れた距離からの狙撃で四人を瞬時に片付けられることが本当にできるのでしょうか?」
フキの作戦の説明の最中、たきなは真剣な表情でそう尋ねる。
「……彼奴の凄まじさは狙撃の腕だけじゃない。相手の動きを読んだ状況予測だ。」
「!?状況予測……」
「それも『未来予知』を思わせる程に精度が高くてな………その予測を元に行われた狙撃で外したところなど、私は未だに見たことがない……」
「ッ……それ程の人が私と同じセカンドリコリス………」
真剣な表情でそう言うフキの言葉にたきなはそう言いながらまだ会っていない梨紗の凄まじさに戦慄する。
「狙撃の命中精度に的確な状況予測、それが彼奴が『鷹の眼』と呼ばれる所以でもある。だから梨紗の支援は全面的に信頼して大丈夫だ。」
「わかりました。」
「それじゃあ行くぞっ!!」
そうして四人のリコリスはマフィア達のアジトへと向かっていった。
「せ、セカンドの
「同じくセカンドの
「京都からきたセカンドの井ノ上たきなです。今回はよろしくお願いします。」
七時間後、合流場所である某ホテルにて、若干緊張気味になっているオレンジの髪に低身長なセカンドリコリス、蛇ノ目エリカと相棒である金髪の高身長のセカンドリコリス、篝ヒバナとたきなは互いにそう挨拶を交わす。
「………」キョロキョロ
「?あ、あの……?」
「どっしたの?」
「あの……フキさんの相棒である『梨紗さん』は……?」
今現在、合流場所であるホテルの部屋には自分を含めた四人のリコリスしかいないことにたきなは首を傾げながらそう尋ねる。
「彼奴は今、一足先にマフィア共のアジトから1500m離れた狙撃ポイントに着いて奴らの動きを監視しているところだ。」
そんなたきなに対し、フキは地図とアジトである廃ビルの見取り図をテーブルの上に広げながらそう説明する。
「!?」
(せ、1500m!?慣れている人でも1000mを超えたら難しいと言われているのに……っ!!?)
「たきな!聞いてるのか?」
そんなフキの説明にたきなが内心で困惑するなか、フキがそう声をかけてくる。
「ッ……大丈夫です……」
「そうか…じゃあ、作戦の説明に入るぞ。」
「はい。」
「今、私達がいるのはここ、マフィア共のアジトがここだ。因みに梨紗が待機して監視をしているのはここだな。」
フキはそう言いながら地図の上の三ケ所に目印として弾丸を置く。
「……本当に1500m離れてますね……」
「彼奴からしたら『丸めたゴミを屑箱に投げ捨てるようなものの距離』らしい……」
「……丸めたゴミを……え……?」
「あはは……まぁ、そんな反応になるよね……」
「私達も初めて言われた時はそんな反応だったし……」
フキが言った『丸めたゴミを屑箱に投げ捨てるようなもの』という単語に思わずそう声を出すたきなにエリカとヒバナは苦笑いしながらそう言う。
「流石は『
「だねぇ~。」
「鷹の眼……」
「うぉっほん!彼奴のことは置いといて、作戦の説明に戻るぞ!」
梨紗について、そう話をするエリカとヒバナ、たきなの三人に対し、フキはわかりやすく咳払いしながらそう言う。
「ご、ごめんなさい!!」
「あはは……ごめん。」
「すいません。」
「たくっ……それじゃあ続きに入るぞ……マフィア共のアジトは五階建ての廃ビルだ。
一階の唯一の出入口である正面玄関前に拳銃を所持したのが二人、屋上にライフルのスコープで周囲を見渡しているのが四人。
合計六人の見張りがインカムで連絡を取り合いながら一定時間の交代で常駐している……」
三人からの謝罪を受けた後、フキは廃ビルの見取り図の方に棒人間を書き込みながらそう説明を続ける。
「作戦としては先ず梨紗が狙撃で屋上にいる四人を排除する。
上との連絡が取れなくて困惑し初めた下の二人を速攻で倒す。
そして、ここにいる四人でアジトに乗り込み、マフィア共を排除しながらボスと件の兵器を見つけだす。」
「あの……一つ質問良いですか?」
「なんだ?たきな。」
「梨紗さんという方の実力を疑う訳ではないのですが、1500mもの離れた距離からの狙撃で四人を瞬時に片付けられることが本当にできるのでしょうか?」
フキの作戦の説明の最中、たきなは真剣な表情でそう尋ねる。
「……彼奴の凄まじさは狙撃の腕だけじゃない。相手の動きを読んだ状況予測だ。」
「!?状況予測……」
「それも『未来予知』を思わせる程に精度が高くてな………その予測を元に行われた狙撃で外したところなど、私は未だに見たことがない……」
「ッ……それ程の人が私と同じセカンドリコリス………」
真剣な表情でそう言うフキの言葉にたきなはそう言いながらまだ会っていない梨紗の凄まじさに戦慄する。
「狙撃の命中精度に的確な状況予測、それが彼奴が『鷹の眼』と呼ばれる所以でもある。だから梨紗の支援は全面的に信頼して大丈夫だ。」
「わかりました。」
「それじゃあ行くぞっ!!」
そうして四人のリコリスはマフィア達のアジトへと向かっていった。