「いっくよぉ～。糸目ちゃぁ～んっ！！」

その頃、イチカと共に十五人の黒服を相手していたムツキはそう言いながら、複数本括り付けたダイナマイトを黒服達の真上へと投げつける。

ドォンッ！！ドカァァァンッ！！

直後、イチカがレッドドラゴンによる狙撃で着火し、空中で爆発させる。

「うわっ、！？」

「くっ…」

「ッ……」

真上で起きた爆発によって、黒服達が怯んでいるなか、イチカはレッドドラゴンを手に突っ込んでいく。

ズガァンッ！！ズガァンッ！！ズガァンッ！！

「「「ぐわっ！？」」」

突っ込んでいくなか、イチカはレッドドラゴンによる射撃で三人の黒服を昏倒（ダウン）させる。

「くそっ！！」

突っ込んでくるイチカに対し、五人の黒服達が銃口を向ける。

ズガガガガガァンッ！！

「「「「「ぐわっ！？」」」」」

が、ムツキがMG5で銃撃して無力化させる。

「フフ……邪魔させないよぉ～。」

「ぐっ……このアマ……」

今度は笑顔でそう言うムツキに黒服達の注目が集まる。

ズババババァァァンッ！！

「「「「ぐわぁぁぁっ！？」」」」

が、レッドドラゴンからソードに変えたイチカによって四人の黒服が斬り伏せられる。

「安心して下さい。峰打ちッスから。」

イチカがそう言うなか、ムツキが残りの三人に非殺傷（ゴム）弾を食らわせて昏倒（ダウン）させる。

「アハハッ！糸目ちゃん、凄いねぇ。」

「あはは………どうもッス。」

「に、し、て、も、優等生に見えて随分と荒っぽい戦いもするんだねぇ。ひょっとしてそっちが素？」

「………あまり詮索しない方が良いッスよ？」

不敵な笑みを浮かべながらそう尋ねるムツキに対し、イチカは薄く目を開けながらそう言う。

「アハハッ！怖ぁ……」

「イチカ先輩！！」

「ムツキ室長！！」

そんななか、来弥とハルカがそう言いながら合流してくる。

「来弥！！」

「ハルカちゃん！そっちは終わった？」

「は、はい……来弥さんのおかげでなんとか……」

「倒した黒服は向こうで捕縛してあります。」

「OK。後でクリーナーに回収してもらうッスよ。」

「「？クリーナー？」」

イチカの言う『クリーナー』という単語にムツキとハルカが首を傾げるなか、

ブロロロロロッ！！キキィ……ッ！！

「ムツキ室長！！ハルカちゃん！！」

「怪我はない！？」

自分達を襲撃してきた黒服達を撃破してきたアルとカヨコが黒いワゴン車に乗ってくる。

「あ！アルちゃん！！」

「カヨコ室長！！」

「その様子だと無事みたいね。」

「そう言うってことはもしかして、アルちゃん達も？」

「えぇ。妙な黒服達から襲撃を受けたわ。まぁ、アウトローである私の敵ではなかったけどね。」

「さ、流石です。アル様……」

(まぁ、私が前衛で『距離』を護ってたから、社長はお得意の狙撃ができたんだけどね。)

(きっとカヨコちゃんが前衛で『距離』を護ってたんだろうなぁ……)

得意げにそう言うアルにハルカが尊敬の眼差しを向けるなか、カヨコとムツキは密かにそう思った。