復活の歌姫

アル・カヨコSide

「ムツキ室長とハルカちゃん、なに勝手なことをしているのよ!?それに何なの!?あの黒服の部隊と銃をぶっ放すJK二人!!ただでさえ首都高まで爆破されて、色々とヤバいのに……!!」

その頃、遠目でイチカと来弥と黒服部隊の戦闘や直後にムツキとハルカが襲撃してカーチェイスを始めるのを見ていたアルはそう言いながら頭を抱える。

「……ねぇ、社長。今回の依頼なんだけど……」

そんなアルに対し、カヨコはそう言いながら話しかけようとする。

「ッ!?社長っ!!」

「!?」

が、何かを感じ取ったのか、カヨコはアルを庇いながら倒れ込む。

チュンッ!!

直後、銃弾が放たれ、近くの壁に被弾する。

「!?銃撃!?」

「っ……」

アルがそう困惑の声を上げるなか、カヨコはサイレンサーを付けたH&Kを構える。

直後、銃弾が放たれた方からアサルトライフルを構えた黒服の部隊が現れる。

「な、なななにが……っ!?」

「……社長。落ち着いてよく聞いて。」

「な、なによ?カヨコ課長……」

パンパンパンッ!!

次の瞬間、カヨコは牽制射撃をし、黒服部隊は一旦物陰に隠れる。

「……私達は、ハメられたんだ……」

「は、ハメられた?」

「今回の被害、全ての濡れ衣を私達に着せる。そして、『依頼人の存在』を闇に葬るために私達を口封じしようとしている……っ!!」

「なっ!?」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

カヨコが導きだした推測にアルが絶句するなか、黒服部隊は再び姿を現しながら一斉射撃をしてくる。

「「ッ!!」」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

対するアルとカヨコは紙一重でかわしながら、その場から逃亡する。

「ちょっとカヨコ課長!それじゃあ、あの怪しいJK二人組を追いかけてったムツキ室長とハルカちゃんも危ないんじゃない!?」

「だね。幸い携帯のGPSで何処にいるかはわかるけど……先に黒服部隊あいつらをどうにかしないと……」

「ッ……やるしかない、って訳ね……っ!!」

真剣な表情でそう言うカヨコの言葉に、アルはそう言いながら愛銃であるPSG-1を取り出し構える。

「アウトローの生き様、見せつけてやるわっ!!」

次の瞬間、アルはそう言いながら、カヨコと共に黒服部隊を迎え撃った。
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