花の確執

「フォーメーション!!」

ブザー音が鳴り響くなか、井原がそう号令を出した瞬間、取り巻きのリコリスは先頭一列目にサード二人、二列目にサード三人、三列目にセカンド一人とサード三人、四列目に井原の左右にセカンドが一人ずつ配置に着く。

「スタンバイ。」

対する梨紗がそう言った瞬間、梨紗達四人は最初と変わらない横一列に並ぶ。

「千景、イチカ。」

「了解、姉さん。」

「行くッスよぉ~っ!」

二人の返事を聞いた後、梨紗はEM-2を空高く放り投げると同時に千景と共に駆け出す。

「「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」」

突然、目の前で空高く放り投げられたEM-2に井原達の注意が向き、チーム内で混乱が生じる。

ドォンッ!!ドォンッ!!

「「ッ!?」」

その最中、梨紗は後ろから投げ渡された・・・・・・・・・・CHGを受け止め、千景と共に発砲して先頭のサード二人の手元からグロックを弾き落とす。その直後―――

上方注意・・・・ッスよっ!!」

ババァンッ!!

「がっ!?」

「ぎぃっ!?」

ドサッ×2!!

梨紗にCHGを投げ渡したイチカが飛ぶように空高く跳躍し、空中で受け止めたEM-2でサード二人の頭を狙撃し昏倒ダウンさせる。

「くそっ!空中にいる奴を撃ち落としなさいっ!!」

「「「ッ!!」」」

その直後、そう言う井原の指示に従い、二列目のサード三人は落ちてくるイチカに向けて、グロックを構える。

ドォンッ!!ドォンッ!!ドォンッ!!

「「「ッ!?」」」

が、梨紗と千景のCHGから放たれたゴム弾がサード三人のグロックを弾き落とす。

「そぉぉーいッス!!」

ドカァァァンッ!!

「「きゃああっ!?」」

その直後、EM-2の銃身の方を両手で握りしめたイチカが着地しながら、EM-2で三人の内二人のサードを殴り飛ばし昏倒ダウンさせる。

「くっ!!」

二列目の残りのサードはラバーナイフを取り出し、イチカに特攻を仕掛ける。

それと同時に三列目の四人のリコリス達がイチカや梨紗、千景達に向けて、グロックを構える。

「来弥。」

ババァンッ!!ババァンッ!!

「「「「がぁっ!?」」」」

ドサッ×4!!

が、少し後ろから放たれたゴム弾を脇腹に受け、四人は痛みに悶えながら倒れ込む。

「……ニンニン。」

見ると、いつの間にか四人の内中央二人の間の少し後ろ位置に来弥がいて、彼女の両手には銃口から煙を吹く、二丁のステア―TMPが握られていた。
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