第三屋外演習場、管制室・・・

「来たか……フキ、サクラ。」

「司令……それにおまえら………」

フキとサクラが第三屋外演習場の管制室に行ってみると、楠木と秘書、ひなた、千束とたきな、エリカとヒバナの七人がいた。

「ぷぷ……フキ、早速たきなから貰った湿布使ってるぅ～。」

「ッ……うっせぇ……」

「あの……大丈夫ですか？」

貼られた湿布を指差しながらそう言ってからかう千束にそう言うフキに対し、ひなたは心配そうにそう尋ねる。

「あ？あぁ、別に大丈夫だ……それにおあいこ（・・・・）だしな………」

「………」

「？あの……梨紗さんやイチカ達はどうしたっすか？」

梨紗、千景、イチカ、来弥の四人がいないことに気付いたサクラは首を傾げながらそう尋ねる。

「彼奴（あいつ）らは彼処（あそこ）だ。」

そんなサクラに対し、楠木はそう言いながらモニターに目をやる。

そこには正面から見て左からイチカ、千景、梨紗、来弥の順で並んでいる四人が映っている。

「あれ？梨紗姉の銃、へカートやCHGじゃない……？」

今、梨紗の手にある『ブルパップライフルEM-2』を見ながら、千束は首を傾げながらそう言う。

「今度は彼奴（あいつ）らの模擬戦か……相手チームは？」

「……こいつらだ。」

そんななか、そう尋ねるフキにそう答えながら、楠木はモニターを切り替える。

すると、ファーストである井原を中心にセカンド三名とサード八名、合わせて十二名のリコリスが映し出される。

「なっ！？」

「うげっ！？これ、三倍じゃないっすか！？」

「……少ないな。」

その人数差にたきなとサクラがそう声を上げるなか、フキは腕を組みながらそう言う。

「そうっすよね！いくら最強の梨紗さんとイチカがいるって言ってもこの人数差は」

「逆（・）だ。あの四人（・・・・）を相手に十二人は少なすぎる（・・・・・・・・・）………」

「「「「「？」」」」」

真剣な表情でそう言うフキの言葉に、千束とたきな、サクラ、エリカ、ヒバナの五人は首を傾げる。

「……観てればわかる……これから本当の『地獄』を視ることになるのはどちらかが…な………」

そんな五人に対し、楠木は冷静にそう説明した。