花の確執

管制室・・・

「……タマを抜くのってアリなんですか?」

「問題ない。実戦で敵に奪われた銃なら普通にあり得ることだからな……冷静に確認を怠ったサクラのミスだ。」

キルハウスブース内・・・

「………」

「うっ!?」

管制室でそう尋ねるひなたに楠木司令がそう説明するなか、一気に肉薄にくはくした千束はサクラからカラになっているグロックを奪い、

ドカァァァンッ!!

「ぐわっ!?」

後ろに放り投げながら蹴り飛ばす。

「サクラッ!!」

近くの物陰に潜んでいたフキはそう言いながらフォローしようとする。

「ほいっ。」

パァンッ!パァンッ!!

「!?」

そんなフキに対し、千束がスライディングしながら二発発砲する。

「くっ……!!」

ビシャッ!ビシャッ!!

対するフキはなんとかかわし、近くの壁に塗料が付く。

「ナイス反応♪」

パァンッ!パァンッ!!

「うっ!?」

千束はそう言いながらマガジンを交換し、サクラの両肩にペイント弾を食らわせる。

ダンッ!!

「ぐぅ……っ!!」

ドサッ!!

食らったサクラはその勢いで壁に叩きつけられ、そのままダウンする。

「ッ!千束ぉっ!!」

その直後、フキがそう言いながら、背後から撃とうとする。

「うおおおおおおっ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

「ぐわっ!?」

が、キルハウスブースの入り口から駆けてきたたきなに左頬を思いきりぶん殴られる。

管制室・・・

「たきな……っ!!」

「たきなさん……っ!!」

「来たわね……っ!!」

その様子を観て、エリカとひなたがそう言うなか、梨紗は少しだけ嬉しそうにそう言う。

キルハウスブース内・・・

「ッ!!」

駆けつけると同時にフキをぶん殴ったたきなはそのまま前転しながら、背中のサッチェルバッグから新生M&Pを取り出し、振り向き様に構える。

「くっ!!」

対するフキもフラつきながらもグロックを構える。

「ッ!?」

が、二人の間に千束が立っていたことで互いに射線が被り、照準が定まらない。

(この……デカ尻がぁぁっ!!)

「………」

「………」

フキがそう思いながら焦るなか、一瞬だけたきなと千束の目線が合う。

パァンッ!!

次の瞬間、たきなは迷いなく発砲する。

ビシャッ!!

「ぐわっ!?」

目の前にいた千束は最小限の動きだけでペイント弾をかわし、背後にいたフキは反応ができずに頭に被弾しながら尻餅を着く。

パパァンッ!パァンッ!!

続けてたきなは三発発砲し、フキの胸に二発、左膝に一発被弾させる。

「ッ……くそっ!!」

次の瞬間、フキは悔しそうにしながら敗北を認めた。

「………」

「……やるじゃん♪」
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