リコリス棟内、噴水前・・・

サァァァ

「………」

(『それってさ……DAの正義？それとも、貴女自身（・・・・）の正義？』

『奪い狂わせてきた人達の人生を背負う『覚悟』を持ってほしい。』

『姉さんにも私にも、錦木さんにもやりたいことがある……貴女はどうなの？井ノ上さん。』

『あの時、たきなは仲間を救いたかった（・・・・・・・・・）。それは命令じゃない（・・・・・・）、自分で決めたこと（・・・・・・・・）でしょ？梨紗姉も言ってたよ。『自分達は人形（・・）じゃない、『上』が使えなきゃ自分の意思（・・・・・）で動く』って。私も、それが一番大事だと思う。』)

その頃、噴水前にあるベンチに腰掛けながら、たきなはこれまでに梨紗や千束達に言われてきた言葉を思い起こす。

(『たきな、現在（いま）が次に進む時（・・・・・）。失うことで得られるもの（・・・・・・・・・・・）もあるって。』

『誰かの期待に応えるために、悲しくなるなんてつまんないって♪』

『『居場所（・・・）』はある。お店の皆との時間を試してみない？それでも本部（ここ）が良ければ、戻ってきたらいい。』

『遅くない！
まだ途中（・・）だよ、チャンス（・・・・）は必ず来る！』)

「………」

(『常にDAの『正義』と自分の（・・・）『正義（・・）』を照らし合わせて行動すること。』

『その時、たきながしたいことを選べば良い（・・・・・・・・・・・）。』)

「………」

最後に梨紗と千束の言葉を思い起こした瞬間、たきなは何かを決心したかのように顔を上げた。