花の確執
キルハウスブース内・・・
「来たか……たきなはどうした?」
「うちの“エース”は今、体力温存中♪作戦だよ、作戦♪」
その後、キルハウスブース内にて、そう尋ねるフキに対し、千束は笑顔でそう説明する。
「そうか……」
「………」
「(コソッ)サクラ。わかってるだろうが、全力でいくぞ。」
「ッ……了解っす……」
「?」
(あれ?なんか二人の雰囲気が違う?)
「……言っておくが、たきな は任務以外で戦える奴じゃないぞ。」
二人の様子に首を傾げる千束に対し、フキは何気なくそう言う。
「人を見る目がないねぇ~。そんなんでよくファーストやってんね?」
「ハッ!おまえこそ、その格好はただの衣装か?未だに非殺傷弾 しか撃てねぇ上に一月 前に銃を切られて尻餅着いた腰抜けが。」
「んだとォッ!?てめぇ、どこ中 だっ!?アァンッ!?」
「ア"ァッ!?てめぇこそ、頭ン中までゴムになったのかァッ!?電波塔の麓 で一生、茶ァでも淹れてろやっ!!」
ゴチンッ!!
何故かヒートアップした千束とフキ は互いに額をぶつけ合わせながらメンチ切りだした。
キルハウスブース、管制室・・・
『パイセンに対して、ちっと態度デカいんじゃねぇかっ!?ア"ァンッ!?てめぇが本部 に来た初日に半べそかいてたん忘れてねーかんなぁっ!!』
『アレはてめぇが『探検だぁーっ!!』とか言って館内を連れ回した挙げ句、はぐれてボッチにすっからだろうがっ!!誕生日1日しか違わねぇのに年上面 かよっ!!おめでたい頭だなァッ!!!』
『ゴチンゴチンゴチンッ!!』
『……あんたら、仲良いんすね………』
「………」
「え?フキさんはもうお芝居する必要ない……ですよね?」
「そうね……二人とも、完全に素で喧嘩しているわ………」
天井の中央にある管制室にて、モニターに映る千束とフキ の様子に梨紗が頭を抱えるなか、戸惑いながらそう尋ねるひなたに対し、千景は呆れながらそう言う。
「……では、始めるぞ。」
そんななか、一緒にモニターを観ていた楠木司令は無線機を手に取り、キルハウスブースの三人に声を掛ける。
「いいんだな?」
『どうぞどうぞぉっ!!』
無線機越しにそう尋ねる楠木司令に対し、モニターの向こうの千束はそう言いながら定位置に着く。
『ッ……』
フキもサクラを伴いながら定位置に着く。
「千束さん……たきなさんと一緒じゃなくて大丈夫なんでしょうか………」
そんななか、ひなたは千束を見ながら不安そうにそう言う。
「まぁ、大丈夫じゃないッスかね。私は詳しくは知らないんスけどあの人もまた十年前、旧電波塔を占拠したテロリスト達をたった一人で鎮圧して解決した『伝説』の人ッスからね。」
「え?十年前となると、その時の千束さんは……」
「まぁ、七歳ですね。」
「七歳っ!?」
「……そういえば、千束の銃は大丈夫なのか?一月 前の任務で切られたとミカから報告は受けていたが………」
イチカと来弥の説明にひなたがそう困惑の声を上げるなか、楠木司令はそう梨紗に尋ねる。
「あぁ、それは大丈夫よ。『こっち』の伝手 で修復並びに強化改修して渡してるから。」
「そうか……」
「それと、アレは千束だから銃だけで済んだ。
他のリコリスなら胴体泣き別れよ。」
「なるほど……ブラッディーリーフ……聞いていた通り、厄介な相手のようだな………」
「ッ……」
(若葉ちゃん……)
そう言う楠木司令の言葉に、ひなたはブラッディーリーフ のことを想いながら、少し暗い表情を浮かべる。
「それじゃあ、千束のお手並み拝見とさせて貰いましょうか……」
「たきなのことは気にならないのか?」
そんななか、そう言う梨紗に対し、楠木司令はそう尋ねる。
「……何のために、何を賭けて、何を背負って戦うのか……あの子はまだそれをわかっていない。でもこれは、自分で出さなければならない答え………」
「………」
「助言はした。後はあの子次第よ。」
「……そうか……」
『楠木さぁーん。位置に着いたんだけど、開始の合図まだぁー?』
そんななか、千束がモニター越しにそう尋ねてくる。
「……ペイント弾とはいえ、双方、実戦だと思って臨むように………」
『ほいほ~い。』
『はい。』
『了解っす。』
「それでは………始めっ!!」
次の瞬間、楠木司令はそう開始の合図を出した。
「来たか……たきなはどうした?」
「うちの“エース”は今、体力温存中♪作戦だよ、作戦♪」
その後、キルハウスブース内にて、そう尋ねるフキに対し、千束は笑顔でそう説明する。
「そうか……」
「………」
「(コソッ)サクラ。わかってるだろうが、全力でいくぞ。」
「ッ……了解っす……」
「?」
(あれ?なんか二人の雰囲気が違う?)
「……言っておくが、
二人の様子に首を傾げる千束に対し、フキは何気なくそう言う。
「人を見る目がないねぇ~。そんなんでよくファーストやってんね?」
「ハッ!おまえこそ、その格好はただの衣装か?未だに
「んだとォッ!?てめぇ、どこ
「ア"ァッ!?てめぇこそ、頭ン中までゴムになったのかァッ!?電波塔の
ゴチンッ!!
何故かヒートアップした
キルハウスブース、管制室・・・
『パイセンに対して、ちっと態度デカいんじゃねぇかっ!?ア"ァンッ!?てめぇが
『アレはてめぇが『探検だぁーっ!!』とか言って館内を連れ回した挙げ句、はぐれてボッチにすっからだろうがっ!!誕生日1日しか違わねぇのに年上
『ゴチンゴチンゴチンッ!!』
『……あんたら、仲良いんすね………』
「………」
「え?フキさんはもうお芝居する必要ない……ですよね?」
「そうね……二人とも、完全に素で喧嘩しているわ………」
天井の中央にある管制室にて、モニターに映る
「……では、始めるぞ。」
そんななか、一緒にモニターを観ていた楠木司令は無線機を手に取り、キルハウスブースの三人に声を掛ける。
「いいんだな?」
『どうぞどうぞぉっ!!』
無線機越しにそう尋ねる楠木司令に対し、モニターの向こうの千束はそう言いながら定位置に着く。
『ッ……』
フキもサクラを伴いながら定位置に着く。
「千束さん……たきなさんと一緒じゃなくて大丈夫なんでしょうか………」
そんななか、ひなたは千束を見ながら不安そうにそう言う。
「まぁ、大丈夫じゃないッスかね。私は詳しくは知らないんスけどあの人もまた十年前、旧電波塔を占拠したテロリスト達をたった一人で鎮圧して解決した『伝説』の人ッスからね。」
「え?十年前となると、その時の千束さんは……」
「まぁ、七歳ですね。」
「七歳っ!?」
「……そういえば、千束の銃は大丈夫なのか?
イチカと来弥の説明にひなたがそう困惑の声を上げるなか、楠木司令はそう梨紗に尋ねる。
「あぁ、それは大丈夫よ。『こっち』の
「そうか……」
「それと、アレは千束だから銃だけで済んだ。
他のリコリスなら胴体泣き別れよ。」
「なるほど……ブラッディーリーフ……聞いていた通り、厄介な相手のようだな………」
「ッ……」
(若葉ちゃん……)
そう言う楠木司令の言葉に、ひなたは
「それじゃあ、千束のお手並み拝見とさせて貰いましょうか……」
「たきなのことは気にならないのか?」
そんななか、そう言う梨紗に対し、楠木司令はそう尋ねる。
「……何のために、何を賭けて、何を背負って戦うのか……あの子はまだそれをわかっていない。でもこれは、自分で出さなければならない答え………」
「………」
「助言はした。後はあの子次第よ。」
「……そうか……」
『楠木さぁーん。位置に着いたんだけど、開始の合図まだぁー?』
そんななか、千束がモニター越しにそう尋ねてくる。
「……ペイント弾とはいえ、双方、実戦だと思って臨むように………」
『ほいほ~い。』
『はい。』
『了解っす。』
「それでは………始めっ!!」
次の瞬間、楠木司令はそう開始の合図を出した。