花の確執
「ふぅ……私達は受付を済ませたから、呼ばれるまでここで待機ね。」
「……はい。姉さん……」
「ここがDAの本部なんですね……」
二人を見送った後、そう言う梨紗さんに千景さんがそう返事をするなか、私はそう呟きながら改めて周りを見渡す。
「色々と見て回りたいだろうけど、我慢して頂戴ね。」
「あ。はい……」
「んん?おぉーっ!梨紗先輩じゃないッスかぁーっ!!」
「え?」
「お久しぶりッスぅーっ!!」
そんななか、奥から長い黒髪に糸目をした、千景さんと同じ蒼い制服を着た十六歳くらいの女性がそう言いながら、こちらに向かって駆けてきました。
「久しぶりね、イチカ。元気にしていたかしら?」
「いやぁ、クセの強い子が多くて面倒を見るのが大変ッスねぇ……皆、可愛いッスけどねぇ。」
普通に挨拶しながらそう尋ねる梨紗さんに対し、糸目の女性改めイチカさんが若干苦笑いしながらそう答える。
?親しい方なのでしょうか……?
「クセの強い…ねぇ……確かにそういう子は多かった記憶はあるけど、だとしても私がいた頃より空気が悪くなっている 気がするんだけど?」
先程、たきなさんの陰口を言っていた方達に鋭い視線を向けながらそう言う。
梨紗さんの視線を感じた彼女達は脱兎の如く、その場から逃げていきました。
「あぁ、あの子らも前はそんなに悪い子ではなかったッスけどねぇ……」
「確かにたきながやらかした のは事実だけど、だとしても悪意 の伝染具合が酷いように感じるわ。」
「何か別の要因でもあるんでしょうか?」
「あぁ、やっぱりお二人もそう思うッスか?
ここまで酷いのってハッキリ言って梨紗先輩と入れ替わりに入ってきたDQN 先輩のせいでもあるスよねぇ……」
真剣な表情でそう言う梨紗さんと千景さんに対し、イチカさんはため息混じりにそう言う。
「何方 ですか?」
「ひゃんっ!?」
そんななか、肩から覗き込むようにして話しかけてきた、右側の前髪が長く、左側はサイドポニーテールにした赤髪に緑の瞳をした、千景さんと同じ十五歳くらいの蒼い制服を着た女性に私は思わず驚きの声を上げてしまいました。
「あら?来弥も久しぶりね。」
「お久しぶりです、梨紗先輩。
それで……この子は何方ですか?」
「あぁ、私も気になってたんスよねぇ……新入りッスか?」
直後、そう挨拶をする梨紗さんに対し、赤髪の女性改め来弥さんとイチカさんは私のことについて、そう尋ねてくる。
「先日の任務で保護した子よ。本人の希望もあって今はウチで預かっているけど、司令に今日、連れてこいって呼び出されたのよ。」
対する梨紗さんは冷静にそう答える。
「あぁ~、そういえば司令、確かにそんなこと言ってたッスねぇ……」
「実は私達もその場に同席するように司令に言われてたんですよね。」
「え、えっと……上里ひなた……です。」
改めて私は二人にそう挨拶をする。
「どうもぉーっ!本部 の所属、セカンドリコリスの仲正 イチカッス!よろしくッス!!」
「同じく本部所属、セカンドリコリスの蛙坂 来弥 です。ニンニン。」
対するイチカさんと来弥さんの二人は改めてそう挨拶をしてくれました。
因みに『セカンド』というのはリコリス内の階級らしく、一番上が梨紗さんや千束さんのような赤い制服の『ファースト』、二番目が千景さん達のような蒼い制服の『セカンド』、一番下がベージュの『サード』らしいです。
「二人は私が本部 にいる間に世話を焼いたことがあってね。その縁で今でも慕ってくれているわ。」
「いやぁ~、あの頃は二人とも、梨紗先輩にはお世話になったッスから。」
「ニンニン。」
「因みに来弥は孤児 になる前は本格的な忍者の家系だったそうよ。」
忍者……どうりで……
「……はい。姉さん……」
「ここがDAの本部なんですね……」
二人を見送った後、そう言う梨紗さんに千景さんがそう返事をするなか、私はそう呟きながら改めて周りを見渡す。
「色々と見て回りたいだろうけど、我慢して頂戴ね。」
「あ。はい……」
「んん?おぉーっ!梨紗先輩じゃないッスかぁーっ!!」
「え?」
「お久しぶりッスぅーっ!!」
そんななか、奥から長い黒髪に糸目をした、千景さんと同じ蒼い制服を着た十六歳くらいの女性がそう言いながら、こちらに向かって駆けてきました。
「久しぶりね、イチカ。元気にしていたかしら?」
「いやぁ、クセの強い子が多くて面倒を見るのが大変ッスねぇ……皆、可愛いッスけどねぇ。」
普通に挨拶しながらそう尋ねる梨紗さんに対し、糸目の女性改めイチカさんが若干苦笑いしながらそう答える。
?親しい方なのでしょうか……?
「クセの強い…ねぇ……確かにそういう子は多かった記憶はあるけど、だとしても私がいた頃より
先程、たきなさんの陰口を言っていた方達に鋭い視線を向けながらそう言う。
梨紗さんの視線を感じた彼女達は脱兎の如く、その場から逃げていきました。
「あぁ、あの子らも前はそんなに悪い子ではなかったッスけどねぇ……」
「確かにたきなが
「何か別の要因でもあるんでしょうか?」
「あぁ、やっぱりお二人もそう思うッスか?
ここまで酷いのってハッキリ言って梨紗先輩と入れ替わりに入ってきた
真剣な表情でそう言う梨紗さんと千景さんに対し、イチカさんはため息混じりにそう言う。
「
「ひゃんっ!?」
そんななか、肩から覗き込むようにして話しかけてきた、右側の前髪が長く、左側はサイドポニーテールにした赤髪に緑の瞳をした、千景さんと同じ十五歳くらいの蒼い制服を着た女性に私は思わず驚きの声を上げてしまいました。
「あら?来弥も久しぶりね。」
「お久しぶりです、梨紗先輩。
それで……この子は何方ですか?」
「あぁ、私も気になってたんスよねぇ……新入りッスか?」
直後、そう挨拶をする梨紗さんに対し、赤髪の女性改め来弥さんとイチカさんは私のことについて、そう尋ねてくる。
「先日の任務で保護した子よ。本人の希望もあって今はウチで預かっているけど、司令に今日、連れてこいって呼び出されたのよ。」
対する梨紗さんは冷静にそう答える。
「あぁ~、そういえば司令、確かにそんなこと言ってたッスねぇ……」
「実は私達もその場に同席するように司令に言われてたんですよね。」
「え、えっと……上里ひなた……です。」
改めて私は二人にそう挨拶をする。
「どうもぉーっ!
「同じく本部所属、セカンドリコリスの
対するイチカさんと来弥さんの二人は改めてそう挨拶をしてくれました。
因みに『セカンド』というのはリコリス内の階級らしく、一番上が梨紗さんや千束さんのような赤い制服の『ファースト』、二番目が千景さん達のような蒼い制服の『セカンド』、一番下がベージュの『サード』らしいです。
「二人は私が
「いやぁ~、あの頃は二人とも、梨紗先輩にはお世話になったッスから。」
「ニンニン。」
「因みに来弥は
忍者……どうりで……