命の重さと確執と・・・

カタカタ……

「……この機体はやっぱり……」

セーフティーハウスの地下に設けられた研究室にて、にとりはそう呟きながらモニターを見つめる。

そこには今回、梨紗の窮地を救い、リーオーを撃破してみせた謎のG装備仮面の男が映し出されている。

カッ……カッ……

「ちょっと梨紗っ!!絶対安静だって言ってるでしょっ!?」

「!?」

そんななか、地上に続く階段の方から杖を着く音と美咲の声が聞こえてくる。

振り返ると、身体の至るところに血が滲んだ包帯を巻き、その上から白いTシャツと水色の短パン姿の梨紗が杖を着きながら降りてくる。

「梨紗………っ!!」

後から美咲もそう言いながら降りてくる。

「ごめんなさい、咲。アレ・・による傷が治りにくいのは重々承知している。けど、これだけは最優先で確認したいの……」

「はぁ………わかった。でも、後で絶対安静ね。でなきゃ縛りつけるから。」

「ありがとう……にとり、例のG装備の映像をお願い。」

「あ、あぁ……」

にとりはそう言いながら、梨紗に映像を見せる。

「ッ……この機体は………」

「梨紗もそう言うってことは……」

「えぇ……」

梨紗とにとりの二人はそう話しながら、映像に映るG装備仮面の男を見つめる。

「……XXXG-01W………ウイングガンダム……ッ!!」

「ガンダムってまさか………っ!?」

「えぇ、1対大多数の戦闘を前提とした、Gシリーズ………」

「本当の、G装備………」

『ガンダム』という単語にそう困惑の声を上げる美咲に対し、梨紗とにとりはそう説明する。

「あくまで設計データのみ………それもSレベルの機密情報………あの時・・・だって奪取されなかったのに…どうして………」

梨紗はそう言いながら睨み付けるように、画面に映る仮面の男ウイングガンダムを観た。
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