命の重さと確執と・・・

ガッ!ガガガガガガガガガガガガガ……ッ!!

その頃、大試験場で二体の内、一体のリーオーを撃破した梨紗はCHGソードモードをトラゴスのカメラアイに突き刺し、そのまま下に向かって斬り裂く。

タッ……ドッカァァァンッ!!

そして、梨紗がその場から跳び退いた直後、トラゴスが爆発する。

「……後、1機……っ!!」

それを確認した梨紗はそう呟きながら、残り一体のリーオーに向かっていく。

「くっ……」

「おぉ!すっご………!
あんな戦車みたいなのも倒しちゃった………!」

負傷しているリリベルに応急処置をしながら、その様子を見ていた千束は思わずそう感嘆の声を上げる。

「ですが、こちらも残弾が僅かです………!
これ以上の援護が………」

そんななか、千束の分も合わせて二人分の炸裂弾による援護射撃を担っていたたきながそう言いながら、焦りの表情を浮かべる。

「リーオー1機なら援護なしでも平気よ。」

特殊無線越しに聞こえていたのか、梨紗はそう言いながら残り一体のリーオーに向かっていく。

ポウ……ッ!!

その際、右足のPAユニットのサイコフレームに光が灯る。

(フフフ………)

「っ!?」

(“悪意”っ!?)

シュウウウ……

「!?」

が、その瞬間、梨紗が自身に向けられた“悪意”を察知すると同時にPAユニットのサイコフレームに灯った光が消え、機能を停止する。

ドサッ!!

「くっ!?」

PAユニットが機能停止したことで右足を支える“力”を失った梨紗は大きくバランスを崩し、その場で倒れ込む。

ヴォンッ!!

そんな梨紗に対し、リーオーはシールドからビームサーベルを引き抜き、斬りかかってくる。

「ちっ!!」

ガキィィィンッ!!

対する梨紗は咄嗟にCHGソードモードで受け止める。

ドカァァァンッ!!

「がはっ!?」

が、直後に蹴り跳ばされ、右足を動かせない梨紗はまともに受け身も取れずに数回バウンドしながら転がっていく。

「くっ………!!」

(PAユニットが動かない………メンテしたばっかりなのに…っ!!)

「梨紗姉っ!!」

「くっ!!」

パァンッ!!パァンッ!!パァンッ!!

痛みに耐えながら梨紗が頭を回転させるなか、たきなは援護射撃で炸裂弾を撃ちまくる。

ドカァァァンッ!!

それによりリーオーのシールドと左腕が爆発し、破損する。

カチカチ……ッ!!

「ッ!?炸裂弾が……っ!!?」

が、直後にたきなが担っていた二人分の炸裂弾が撃ち切ってしまう。

ミシリ……ッ!!

「!?」

そんななか、梨紗は千束とたきな、リリベル達の頭上の天井に今にも崩れそうなヒビが入り始めていることに気付く。

「千束!たきな!そこから離れ」

ガッシャァァァァァンッ!!

その瞬間、天井が崩れ、瓦礫が千束達に降り注ぐ。

「くっ……」

(仕方ない……っ!!)

「la―――――」

次の瞬間、梨紗はそう思いながら、二人を助けたい想い一心で音色を奏でる。

母から受け継いでしまった・・・・・・・・・・・・忌々しいチカラ・・・・・・・を使うために………
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