命の重さと確執と・・・

第三者side

「な、何者だ!?貴様!!」

「警備兵達は何をやっている!?」

突如、入ってきた千景に対し、巫女の周りにいた研究員達が困惑の声を上げる。

「っ!!」

ドカッ!!

「ぐっ!?」

ドカッ!!

「ぐあっ!?」

ドカッ!!

「ぐはっ!?」

ドサッ×3!!

その隙に千景は駆け出し、ソードCHGで研究員達の意識を刈り取る。

ものの数秒で研究員達を制圧した後、千景は椅子に拘束されている巫女に近付き、目の前でしゃがんで目線を合わせる。

「待たせたわね。」

「千景、さん……」

「私は貴女のことを知らないわ。」

「っ……」

「でも、放っておけないと思った。
だから助けにきた。」

千景はそう言いながら、ソードCHGを接続したまま納刀する。

その後、右腰からアーマーシュナイダーを取り出し、巫女の拘束具を切り裂いて解放する。

縛りつけられていた両手を擦る巫女の脇に手を差し込み、持ち上げて立たせる。

が、離した瞬間、巫女はふらついて千景の胸元に倒れ込む。

「その様子では、自力で動けなさそうね。」

「っ、す、すいません……」

「良いわ、想定内だし。背中に乗って頂戴。」

千景はそう言いながら巫女を支えつつ、背中に寄り掛からせる。

両足を持って立ち上がって、体勢を整える。

左腕で巫女の臀部でんぶを支えながら、CHGをソードから外して構える。

「!?」

(これは……剣ではなく銃……っ!?)

「少々危険だけど、このまま姉さん……私の仲間と合流するわ。良いわね?」

「はい……貴女に身を委ねます……」

そうして二人はその部屋を後にした。
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