命の重さと確執と・・・

リリベルside

ドォンッ!!ドォンッ!!

「クッ………!なんて火力だ………!これ程とは聞いてないぞっ!B班C班!状況を報告しろ!」

『B班、負傷者多数!戦闘続行不能!』

「っ、C班応答しろ!C班…!クソっ!!」

C班からの応答が誰からもなく、全滅を悟ったリリベルのリーダー、矢車想は悪態を吐く。既に自分が率いるA班も既に戦える状態では無く、撤退しか選択肢が無い。

けれど撤退すれば、上からどんな処罰を下されるか………だが………!

「犬死によりはマシか………総員、撤退……」

ドカァァァン!!

「「「!?」」」

撤退を命じようとした瞬間、自分達を苦しめていた戦車のような機体の砲搭が一つ、爆発を起こした。そして無線に誰かが割り込んでくる。

『こちらリコリスのウイング01、後は私達が引き継ぐ!!』

「!?リコリスだと……っ!?」

リコリスヤツラが何故……っ!?

「!?隊長!あれっ!!」

応援に来たというリコリスに困惑しているなか、部下の一人がそう言いながら今、自分達がいる大試験場と思われる空間と地上までの出入り口付近を指差す。

見ると、そこには一房だけ白髪の黒髪ポニーテールのファーストリコリスが対物ライフルを構えていて、側には黄色がかった白髪のファーストリコリスと黒髪のセカンドリコリスもいた。
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