ウォールナットを逃がせ!!
「ふぅ………あ。これ。」
入浴と夕食を終え、寝支度を整えた後、梨紗はリコリコで受け取ったCDのことを思い出す。
(……まだ寝るにしても早いわね。)
梨紗はそう思いながら自室にあるパソコンを立ち上げ、CDを挿入する。
「(カチカチ)鳴護アリサねぇ………聞いたことのない名前だけど………」
挿入した後、梨紗は興味無さげにそう言いながら、パソコンに映ったメニュー画面を操作する。
「えっと、一曲目は………『グローリア』って言うのね。」
梨紗はそう言いながらマウスで曲の再生ボタンをクリックする。
『(Chorus)ペガサス♪遠い宙♪
(Chorus)グローリア♪届くように♪』
「ッ!?」
ガターンッ!!
が、次の瞬間、パソコン近くのスピーカーから聞こえてきた女性の歌声 に思わず立ち上がり、バランスを崩した梨紗はその場で倒れ込む。
『君のつけた足跡が♪長い雨に消えたよ♪』
ガチャッ!
「姉さんっ!?大丈夫っ!?」
その直後、物音を聞きつけた千景がそう言いながら入り、梨紗を介抱する。
『なつかしい声♪やさしさは♪いつか星になるでしょう♪』
「………どういう、こと………っ!?」
「?姉さん?」
「千景………この歌声に覚え、ない?」
「歌……?」
梨紗にそう言われた千景は怪訝な表情でパソコンから聞こえてくる歌声に耳を傾ける。
『夏は一瞬の♪鼓動で時を打つ♪』
「ッ!?こ、この声って………っ!!?」
「えぇ……」
が、聞こえてくるその歌声に気付いて、絶句する。
歌自体に覚えはない。
だが、その声に二人は覚えがあった 。
『『私は生まれた♪』』
「……お母さんの声だわ……」
その声は数年前、梨紗を救うと引き換えに命を落とした母、『鳴護桜歌』のものだった。
入浴と夕食を終え、寝支度を整えた後、梨紗はリコリコで受け取ったCDのことを思い出す。
(……まだ寝るにしても早いわね。)
梨紗はそう思いながら自室にあるパソコンを立ち上げ、CDを挿入する。
「(カチカチ)鳴護アリサねぇ………聞いたことのない名前だけど………」
挿入した後、梨紗は興味無さげにそう言いながら、パソコンに映ったメニュー画面を操作する。
「えっと、一曲目は………『グローリア』って言うのね。」
梨紗はそう言いながらマウスで曲の再生ボタンをクリックする。
『(Chorus)ペガサス♪遠い宙♪
(Chorus)グローリア♪届くように♪』
「ッ!?」
ガターンッ!!
が、次の瞬間、パソコン近くのスピーカーから聞こえてきた
『君のつけた足跡が♪長い雨に消えたよ♪』
ガチャッ!
「姉さんっ!?大丈夫っ!?」
その直後、物音を聞きつけた千景がそう言いながら入り、梨紗を介抱する。
『なつかしい声♪やさしさは♪いつか星になるでしょう♪』
「………どういう、こと………っ!?」
「?姉さん?」
「千景………この歌声に覚え、ない?」
「歌……?」
梨紗にそう言われた千景は怪訝な表情でパソコンから聞こえてくる歌声に耳を傾ける。
『夏は一瞬の♪鼓動で時を打つ♪』
「ッ!?こ、この声って………っ!!?」
「えぇ……」
が、聞こえてくるその歌声に気付いて、絶句する。
歌自体に覚えはない。
だが、
『『私は生まれた♪』』
「……お母さんの声だわ……」
その声は数年前、梨紗を救うと引き換えに命を落とした母、『鳴護桜歌』のものだった。