ウォールナットを逃がせ!!

「それでさっき、梨紗姉が言うように君、ここに住むの?」

「お前らの仕事を手伝う条件でな。」

一方その頃、一先ず落ち着いてからそう尋ねる千束に対し、クルミはパソコン画面を見ながらそう答える。

「それじゃあ早速、この男を見つけてくんない?あ。手前じゃなくて、後ろのちっちゃい方ね。」

対する千束はそう言いながら、スマホの画面に映した例の写真を見せる。

「千束ちゃーん。」

「あぁっ!ヨシさん、いらっしゃいっ!今、ちょ~っと忙しいから後でっ!!梨紗姉、ヨシさんの相手よろしくぅ~!!」

「はいはい。そっちはそっちでお願いね。」

少しだけ挨拶してからそう言いながら引っ込む千束に対し、梨紗は軽く手を振りながらそう言う。

「フフ……すっかりレディだな。」

「レディ?あれが?」

「梨紗ちゃんもすっかり打ち解けてるみたいだね。」

「えぇ、妹みたいで可愛いですよ。」

「そうか……ミカ、梨紗ちゃん。ちょっと聞きたいことがあるんだが……」

「ん?」

「はい、何でしょうか?」

「……千束とここで………どんな『仕事』をしているんだい?」

首を傾げながらそう聞き返す二人に対し、吉松は意味深な笑みを浮かべながらそう尋ねた。
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