ウォールナットを逃がせ!!

「!?」

「あぁ、私が撃った人達は大丈夫。皆、生きてるよ。」

痛みに悶えながらも意識を取り戻す部下を見て驚愕の表情を浮かべるフォレストに対し、千束は微笑みながらそう説明する。

「……非殺傷ゴム弾だったのか……」

(これだけの実力を持っていながら、殺さないように手心加えられていたとは……)

「……もういい。行けよ。もう……お前らとり合う気が失せた……」

「そっ……娘さん、誕生日おめでとう。鉄分摂れよ。」

千束はそう言いながら、たきなと着ぐるみウォールナットの後を追おうとする。

「……裏口そっちに行くのはやめろっ!!」

「?」

「……俺達を雇ったハッカークソヤロウのドローンが見てる……待ち伏せしているぞ……」

「ッ!!」

フォレストからもたらされた情報に、千束は急いでその場から駆け出した………
21/34ページ
スキ