ウォールナットを逃がせ!!

ガタッ……ガタッ……

その頃、廃スーパーの左側にある物品搬入口のシャッターが押し上げられ、そこからスティング隊が静かに侵入する。

グオオオオオッ!!

「「「「!?」」」」

「………」

侵入したスティング隊が周囲を警戒しているなか、天井付近から千景がワイヤーに捕まりながら飛び降りてくる。

ドォンッ!!

「ぐはっ!?」

次の瞬間、千景はCHGで非殺傷の特殊弾を一人の傭兵に食らわせることで膝を着かせて、

ドカッ!!

「ぐふっ!?」

ドサッ!!

そのまま勢いよくその傭兵の顔面に膝蹴りを食らわせ、ダウンさせる。

スタッ!!

「………」

「くそっ!!」

「野郎っ!!」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

そのまま綺麗に着地した千景に対し、二人の傭兵がそう言いながらアサルトライフルで乱射してくる。

が、千景はその銃弾を避けながら、間合いを詰めてくる。

その間、手にしているCHGを変形させ、左腰に差しているソードと接続させる。

「フッ!!」

ズバァァァンッ!!

「なっ!?」

次の瞬間、千景はソードCHGで一人の傭兵のアサルトライフルのバレルをバターのように両断し、

ドカッ!!

「ぐはっ!?」

ドサッ!!

返しの要領でもう一人のどてっ腹に峰打ちを食らわせてダウンさせる。

「剣だと!?……くそっ!!」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

千景の手にあるソードCHGにそう困惑しながらも、自身のを斬られた傭兵はダウンされた仲間から回収したアサルトライフルで乱射する。

「ッ!!」

ガキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキィンッ!!

対する千景はソードCHGを回転させて、即席の円盾ラウンドシールドで防ぎきる。

「なっ!?」

予想外な防御に傭兵が困惑するも束の間、

ドカッ!!

「ぐふっ!?」

いつの間にか肉簿してきた千景はまたしてもソードCHGでどてっ腹に峰打ちを打ち込み、

ドカァァァンッ!!

「がはぁっ!?」

胃の中の空気を吐き出しながら前屈まえかがみになったところに踵落としを食らわせ、意識を刈り取る。

「くそ……っ!!」

自分の部下三人があっという間に無力化されたことに舌打ちしながら、スティングは右手にアサルトライフルを、左手にサバイバルナイフを逆手に持って構える。

「ッ!!」

そんなスティングに対し、千景は低空姿勢でソードCHGを構えながら突っ込んでいった。
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